高ぶり

箴言に、「高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ」（16：18）とあります。心の高慢は、隣人との間に争いを生み、やがてその人を滅ぼすようになります。あなたは、高慢な人が倒れていくのを見たことがありますか。きょうの箇所では、エフライム族の高慢が問題になっています。
エフライム族は、マナセ族とともにヨセフ族から枝分かれした部族です。彼らには、出エジプトのころから、自分たちこそ卓越した部族であるとの自負心がありました。その自負心が高ぶりとなって表面化することがたびたび起こりました。（1）ヨシュアの時代、土地の分割が行なわれましたが、エフライム族はその結果に不満を漏らしています（ヨシュア記17：14～16）。（2）ギデオンの時代にも、彼らは不満を口にしています（士師記8：1）。ギデオンは彼らをなだめ、平和的解決を図っています。（3）そして3度目に、彼らはエフタに対して文句を言っています。エフタは、強硬な姿勢で対応します。

滅び

（1）エフライム族の不満とは、アモン人と戦う際になぜ自分たちに声をかけなかったのかという点です。彼らは、エフタを家もろとも焼いてしまうと脅迫しました。（2）それに対してエフタは、かつてアモン人と戦った際に、エフライム族に呼びかけたが出てこなかったと語り、自分を脅迫するのは筋違いであると反論します。（3）するとエフライム族の人々は、ヨルダン川東岸に住むギルアデ人たちのことを、「エフライムとマナセのうちにいるエフライムの逃亡者だ」と言って、侮辱します。エフタは異母兄弟たちから追い出され、逃亡者となった経験がありますので、この侮辱は彼の神経を逆なでしました。
ついに、あってはならない部族間の内紛が勃発します。ギルアデの人々はヨルダン川の渡し場を支配し、逃亡しようとする人がエフライム人かどうかその方言によって見分け、もしエフライム人ならその場で殺しました。この内紛で4万2,000人のエフライム人が倒れました。元はと言えば、エフライム族の高ぶりがこの悲劇の原因です。あなたは、この悲劇から何を学びますか。もう一度、へりくだりの意味を学ぼうではありませんか。