22 そのとき、イスラエル人はギデオンに言った。「あなたも、あなたのご子息も、あなたの孫も、私たちを治めてください。あなたが私たちをミデヤン人の手から救ったのですから。」
23 しかしギデオンは彼らに言った。「私はあなたがたを治めません。また、私の息子もあなたがたを治めません。【主】があなたがたを治められます。」
24 ついで、ギデオンは彼らに言った。「あなたがたに一つ、お願いしたい。ひとりひとり、自分の分捕り物の耳輪を私に下さい。」──殺された者たちはイシュマエル人であったので、金の耳輪をつけていたからである──
25 すると、彼らは「差し上げますとも」と答えて、一枚の上着を広げ、ひとりひとりその分捕り物の耳輪をその中に投げ込んだ。
26 ギデオンが願った金の耳輪の目方は金で一千七百シェケルであった。このほかに、三日月形の飾りや、垂れ飾りや、ミデヤンの王たちの着ていた赤紫の衣、またほかに、彼らのらくだの首の回りに掛けていた首飾りなどもあった。
27 ギデオンはそれで、一つのエポデを作り、彼の町のオフラにそれを置いた。すると、イスラエルはみな、それを慕って、そこで淫行を行った。それはギデオンとその一族にとって、落とし穴となった。
28 こうしてミデヤン人はイスラエル人によって屈服させられ、二度とその頭を上げなかった。この国はギデオンの時代、四十年の間、穏やかであった。
小さな判断ミスが、最後は大きな破滅につながることがあります。ギデオンの人生にもそのような判断ミスがありました。ギデオンの失敗とはどのようなものであったか、見てみましょう。
イスラエル人はギデオンに王になってほしいと懇願しました。彼らはミデヤン人に対する勝利を通して王制の利点を経験し、ギデオンに王制に移行することを提案したのです。しかしギデオンはそれを拒否しました。彼は、イスラエルの王は主ご自身であり、神政政治が最善のものであることを知っていたのです。ギデオンのこの判断は正解でした。神の栄誉を人が奪うようなことをしてはなりません。「神第一の生活」こそが、祝福を受ける道です。イスラエル人の問題は、制度上のものではなく、彼らの不信仰な心にありました。あなたは、自分の問題を環境や制度のせいにしていませんか。改革は、まず自分の心の中から始めなければなりません。
そこまではよかったのですが、次にギデオンはある過ちを犯します。それは、分捕り物の中から金の耳輪を自分に差し出してほしいと民に要求したことです。その結果、「1,700シェケル」(約20kg)の金が集められました。ギデオンはその金で、大祭司の式服であるエポデを作りました。エポデに関しては、二つの可能性が考えられます。(1)金を大量に使用したエポデであったか、(2)金製のエポデのレプリカ(模造品)であったかのどちらかです。なぜこれが過ちなのでしょうか。当時はシロに幕屋があり、そこで主に立てられた大祭司が仕えていました。ギデオンは主にお伺いを立てる際にエポデを身につけたのでしょうが、それは自らを大祭司とし、シロの幕屋も正統的な大祭司も否定する行為でした。その結果、イスラエルの民はそのエポデに対して偶像礼拝(淫行)の罪を犯すようになります。それは、ギデオンの家族に破滅をもたらす原因ともなりました。
どのような信仰の偉人にも、失敗を犯す瞬間がやってきます。それゆえ、傲慢や気の緩みに注意せねばなりません。小さなパン種が、粉全体を膨らませることを思い出しましょう。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。小さな失敗が大きな破滅をもたらすことを覚え、日々自己吟味することができますように。神第一の生活を、きょうも送らせてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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