18 その日、【主】はアブラムと契約を結んで仰せられた。「わたしはあなたの子孫に、この地を与える。エジプトの川から、あの大川、ユーフラテス川まで。
19 ケニ人、ケナズ人、カデモニ人、
20 ヘテ人、ペリジ人、レファイム人、
21 エモリ人、カナン人、ギルガシ人、エブス人を。」
アブラハム契約を締結された【主】は、次に土地の約束を再確認される。ここで初めて、約束の地の境界線が明らかになる。(1)「わたしはあなたの子孫に、この地を与える」。約束の地は、アブラム個人だけでなく、その子孫にも与えられるのである。(2)南の境界線は「エジプトの川」で、これはナイル川のことではない。もしそうなら、イスラエルの民は、エジプトを出る前から約束の地にいたことになる。通常、「エジプトの川」とは、シナイ半島の中央を流れるワジ・エル・アリシュのことだと言われる。しかし、この説明にも問題点がある。「川」というのは、ヘブル語で「ナハル(nahar)」であるが、「ワジ(水なし川)」は、ヘブル語で「ナカル(nachal)」と言われる。「川」と「ワジ」とは、ヘブル語では区別されている。ワジ・エル・アリシュは、川ではなくワジなので、「エジプトの川」には該当しない。(3)ナイル川はデルタ地帯で分岐し、いくつかの支流となる。その支流の中の東端の川が「エジプトの川」と呼ばれる。そこが、約束の地の南端の境界線である。(4)北の境は、ユーフラテス川である。
アブラムに約束された土地には、先住民たちが住んでいた。(1)10 の部族の名が上げられている。「ケニ人、ケナズ人、カデモニ人、ヘテ人、ペリジ人、レファイム人、エモリ人、カナン人、ギルガシ人、エブス人を」。これが、滅ぼされる民の全リストである。(2)時には、6 部族の名が上げられることがある(出3:8、3:17、23:23、申20:17)。(3)さらに、7 部族の名が上げられることもある(申7:1、ヨシ3:10)。(4)いずれにしても、彼ら(総称エモリ人)は、十分な悔い改めの時が与えられたのに、神の恵みに応答しなかった民である。従って、彼らに申し開きする余地はない。
現在のパレスチナ紛争は、人間的に見れば極めて複雑で、解決が困難なものである。しかし、創世記15 章をそのまま受け入れる人にとっては、解決の道筋が見えてくる。「約束の地は、神がユダヤ人に約束したものである。また、イシュマエルの子孫であるアラブ人たちにも、カナンの地の何十倍もの土地が与えられている」。この前提に立って、パレスチナ人たち(パレスチナに住むアラブ人のこと)が、イスラエルとの共存を受け入れるなら、パレスチナ紛争は解決に向かう。かの地に、キリストによる平和が訪れるように祈ろう。
きょうの祈り
アブラハム、イサク、ヤコブの神よ。どうか、約束の地にキリストの平和を来たらせてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
創世記 45~46、詩篇 7~8
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