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創世記11:1 ~ 4

1 さて、全地は一つのことば、一つの話しことばであった。

2 そのころ、人々は東のほうから移動して来て、シヌアルの地に平地を見つけ、そこに定住した。

3 彼らは互いに言った。「さあ、れんがを作ってよく焼こう。」彼らは石の代わりにれんがを用い、粘土の代わりに瀝青れきせいを用いた。

4 そのうちに彼らは言うようになった。「さあ、われわれは町を建て、いただきが天に届くとうを建て、名をあげよう。われわれが全地に散らされるといけないから。」

神への反抗(1)

人類の全地への離散

 創世記11:1 ~ 9 には、人類が全地に離散して行った経緯けいいが記されている。これは、10 章に書かれていた「人類の全地への離散」がいかにして起こったかを詳細に記したものである。時間の流れからいうと、11 章1 ~ 9 節が先で、10 章は後になる。
 人類が神に反抗した出来事が「バベルの塔事件」で、その主役はニムロデである。彼はバビロンで神に反抗するが、後にアッシリヤに移動する。この事件は、ペレグの時代に起こったものである(ペレグはメシアの系図に連なる人物。創10:25)。

一つのことば

 「さて、全地は一つのことば、一つの話しことばであった」(1 節)。バベルの塔事件が起こる前は、人類は同じ発音と同じことばを用いて意思疎通を行っていた。今の私たちには想像できないことかもしれないが、これが人類が用いることばの原初的状態である。
 「そのころ、人々は東のほうから移動して来て、シヌアルの地に平地を見つけ、そこに定住した」(2 節)。訳文としては、「東のほうから移動して来て」よりは、「東のほうに移動して」のほうがよい。人々は、ノアの箱舟が留まったアララテ地方(今のアルメニア、トルコ)から、シヌアルの地(バビロン)へ移動して来たのである。彼らは、耕作に適した地を見つけ、そこに定住した。シヌアルの地は、かつてエデンの園があった辺りに位置する。人類は、アダムから始まり、ノアの時代にそのほとんどが大洪水で滅ぼされたが、ノアの3 人の息子たちから新しい歴史を開始した。この3 人から多くの人たちが出たのであるが、創世記11 章で、彼らは人類の歴史が始まった「先祖たちの地」に帰還したのである。
 創世記9 章で、神はノアと息子たちを祝福して、「あなたがたは生めよ。ふえよ。地に群がり、地にふえよ」(創9:7)と言われた。つまり、神は人類に新しいチャンスを与えてくださったのだ。人類の責務は、地に広がり、神をたたえる民として成長することであった。しかし、次回見るように、人類は神の期待を裏切り、再び反抗の歴史をくり返すことになる。
 私たちに関しては、神の忍耐と恵みを覚えようではないか。いつまでも心を閉ざしていてはならない。神は、私たちの悔い改めと、神への立ち返りを待っておられる。「神は言われます。『わたしは、恵みの時にあなたに答え、救いの日にあなたを助けた』。確かに、今は恵みの時、今は救いの日です」(コリ6:2)。かたくなな心を取り去ってくださいと祈ろう。

きょうの祈り

天地創造の神よ。私にもあなたから再びチャンスが与えられました。私は、「敗者復活」の人生を歩んでいます。どうかあなたの恵みに応えるような人生を歩ませてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

歴代誌 第二33~34、ヨハネの黙示録21

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