6 そこで女が見ると、その木は、まことに食べるのに良く、目に慕わしく、賢くするというその木はいかにも好ましかった。それで女はその実を取って食べ、いっしょにいた夫にも与えたので、夫も食べた。
7 このようにして、ふたりの目は開かれ、それで彼らは自分たちが裸であることを知った。そこで、彼らは、いちじくの葉をつづり合わせて、自分たちの腰のおおいを作った。
8 そよ風の吹くころ、彼らは園を歩き回られる神である【主】の声を聞いた。それで人とその妻は、神である【主】の御顔を避けて園の木の間に身を隠した。
きょうの聖句は、人類の堕落が実際にどのように起きたかを記録している。女(エバ)は、3つの分野での誘惑に会っている。「食べるのに良く」、「目に慕わしく」、「いかにも好ましかった」とあるが、これは、1ヨハネ2:16の内容と合致する。「すべての世にあるもの、すなわち、肉の欲、目の欲、暮らし向きの自慢などは、御父から出たものではなく、この世から出たものだからです」。エバは、その実を食べれば、今持っていないものを手に入れることができると考え、それを実行に移した。誘惑は、魅力的なものを私たちに提供してくるが、それに手を伸ばしてはならない。なぜなら、誘惑の先には悲惨な結果が待っているからである。エバの本来の使命は、アダムの助け手として働くことであった。しかし彼女は、その役割を放棄し、自ら新しいことに手を付けた。これは、エバによる越権行為である。それが、彼女の罪の本質である。
次にアダムが堕落した。蛇がエバに対して行ったことを、今度はエバがアダムに対して行った。この時アダムは、遠く離れたところにいたわけではない。彼は、その場にエバと「いっしょにいた」のである。つまり、アダムはエバの行動をそばで見ていたが、それを止めさせようとはしなかったということである。アダムの罪とは何か。アダムは頭としての役目を果たさず、妻の罪の行為に同意し、自分もまたその実を取って食べた。
アダムの罪とエバの罪は、その重みが大いに異なる。(1)エバは蛇によって欺かれた。新約聖書はそのことを明確にしている(1テモ2:13〜14、2コリ11:3)。(2)しかし、アダムの罪のほうがより重い。アダムは、十分な知識を持ちながら罪を犯した。それは、欺かれたというよりは、意図的に神に反逆したということである。アダムは、人類の代表として反逆の罪を犯した(ロマ5:12〜21、1コリ15:20〜23)。この行為によって、エデン契約は破棄された。ホセア6:7に、「ところが、彼らはアダムのように契約を破り、その時わたしを裏切った」とある。アダムが破ったのは、エデン契約である。
誘惑が来ることは避けられないが、それに打ち勝つことはできる。そのためには、みことばの学びが必要である。また、キリストにある兄弟姉妹たちとの交わりも必要である。私たちは、みことばの実践と兄弟姉妹たちの励ましによって、誘惑に勝利することができる。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。みことばの実践と兄弟姉妹たちの励ましによって、誘惑に勝利することができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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ダニエル書11~12、ペテロの手紙 第二1
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