12 【 主】はモーセに仰せられた。「山へ行き、わたしのところに上り、そこにおれ。彼らを教えるために、わたしが書きしるしたおしえと命令の石の板をあなたに授けよう。」
13 そこで、モーセとその従者ヨシュアは立ち上がり、モーセは神の山に登った。
14 彼は長老たちに言った。「私たちがあなたがたのところに帰って来るまで、ここにいなさい。ここに、アロンとフルとがあなたがたといっしょにいます。訴え事のある者は、だれでも彼らに告げるようにしなさい。」
15 モーセが山に登ると、雲が山をおおった。
16 【 主】の栄光はシナイ山の上にとどまり、雲は六日間、山をおおっていた。七日目に主は雲の中からモーセを呼ばれた。
17 【 主】の栄光は、イスラエル人の目には、山の頂で燃え上がる火のように見えた。
18 モーセは雲の中に入って行き、山に登った。そして、モーセは四十日四十夜、山にいた。
「【主】はモーセに仰せられた。「山へ行き、わたしのところに上り、そこにおれ。彼らを教えるために、わたしが書きしるしたおしえと命令の石の板をあなたに授けよう」。(1)モーセが山に上る目的は、神から石の板(複数形)を受けるためである。そこには、おしえと命令が神の手によって書かれている。石板が使われた理由は、それが朽ちないからである。モーセは、この石板を用いて民に教えるのである。(2)従者ヨシュアが共に山に登ったが、頂上までは行かずに途中で待機した。シャカイナグローリーの中に入るのは、モーセだけである。(3)位置関係を見ると、下から、イスラエルの民、70 人の長老、ヨシュア、モーセという順番になっている。(4)モーセは、麓にいる民の管理をアロンとフルに任せた。この2 人は、アマレクとの戦いの時に、モーセの両手を支えた人たちである(出17:12)。フルは、70 人の長老の1 人だったと思われる。
(1)山をおおった雲は、【主】の栄光(シャカイナグローリー)である。モーセは6 日間、雲の外で待った。ようやく7 日目に、モーセは招かれた。山麓にいた民の目には、シャカイナグローリーは燃え上がる火のように見えた。(2)モーセは、シャカイナグローリーの中に40 日間留まった。その間彼は、断食をした。申命記9:9 には次のようにある。「私が石の板、【主】があなたがたと結ばれた契約の板を受け取るために、山に登ったとき、私は四十日四十夜、山にとどまり、パンも食べず、水も飲まなかった」
シャカイナグローリーは、聖書を読み解くキーワードの一つである。(1)特に出エジプト記においては、重要な場面でシャカイナグローリーの現れがある。①モーセが出エジプトのリーダーとして召された場面。②イスラエルの民が荒野の旅へと導かれた場面。③イスラエルの民がエジプトの軍勢から守られた場面。④エジプトの軍勢が滅ぼされた場面。⑤マナとうずらが供給された場面。⑥シナイ契約が結ばれた場面。⑦十戒が刻まれた石の板が与えられた場面。(2)新約時代に入ると、シャカイナグローリーはイエスの内に宿った。「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとから来られたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた」(ヨハ1:14)。イエスを信じた者は、神を知り、神の栄光を見たのである。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。私は主イエスの内に宿る栄光を見ました。イエスは主なり、救い主なりと、心から告白します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
イザヤ書22~23、箴言27
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