7 しかしイスラエル人に対しては、人から家畜に至るまで、犬も、うなりはしないでしょう。これは、【主】がエジプト人とイスラエル人を区別されるのを、あなたがたが知るためです。
8 あなたのこの家臣たちは、みな、私のところに来て伏し拝み、『あなたとあなたに従う民はみな出て行ってください』と言うでしょう。私はそのあとで出て行きます。」こうしてモーセは怒りに燃えてパロのところから出て行った。
第十の災いの予告が続いている。第十の災いが下った後に、イスラエル人はエジプトを脱出するようになる。【主】はこう言われる。「しかしイスラエル人に対しては、人から家畜に至るまで、犬も、うなりはしないでしょう。これは、【主】がエジプト人とイスラエル人を区別されるのを、あなたがたが知るためです」。真夜中に物音がすると、犬はうなり声を上げるものだが、イスラエル人に対しては犬も黙するというのである(この表現は恐らく格言)。つまり、イスラエルの民は何の妨げもなく、エジプトを出るようになるということである。神がなさる区別については、すでに何度か言及があった。(1)第四の災いに関して(8:23)。(2)第五の災いに関して(9:6)。(3)第七の災いに関して(9:26)。(4)第九の災いに関して(10:23)。
新約時代に生きる私たちもまた、この世からは区別されている。パウロはこう書いている。「しかし、兄弟たち。あなたがたは暗やみの中にはいないのですから、その日が、盗人のようにあなたがたを襲うことはありません。あなたがたはみな、光の子ども、昼の子どもだからです。私たちは、夜や暗やみの者ではありません」(1 テサ5:4 〜5)。私たちは、暗やみの世界から光の世界に移された。それゆえ、いつ再臨があってもよいように、目を覚まして、慎しみ深く生きるのである。
第十の災いが下ると、パロの家臣たちはイスラエル人に向かって、エジプトを出てくれと懇願するようになる。その時点で、パロの威光は消え失せ、モーセが優位に立つようになる。その後、イスラエル人はエジプトを出て行く。
ここまで言い終わると、モーセは怒りに燃えてパロの前を立ち去った。ここには、【主】の命令をなし終えたモーセの姿がある。かつてモーセは、「口べた」を理由に【主】の召命を断ったことがあった。そのモーセが、エジプト人からも偉大な人として尊敬されるようになった。彼は、自らの使命を忠実に果たすことによって、指導者として成長した。それは、賜物の行使による成長である。自分の内に何らかの賜物を発見している人は、それを用いるべきである。また、自分の賜物が分からない場合でも、忠実な奉仕を続けるなら、新しい賜物を発見することになる。前向きに【主】の業に励む人は、さらに豊かな祝福を得るようになる。モーセの生き方から教訓を学ぼう。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。光の中を歩む私の上に、あなたの守りがあることを感謝します。どうかその守りの外に迷い出ることがありませんように、私をお守りください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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