21 あなたの隣人の妻を欲してはならない。あなたの隣人の家、畑、男奴隷、女奴隷、牛、ろば、すべてあなたの隣人のものを欲しがってはならない。
「あなたの隣人の妻を欲してはならない。あなたの隣人の家、畑、男奴隷、女奴隷、牛、ろば、すべてあなたの隣人のものを欲しがってはならない」。これが第10 戒である。(1)この戒めは、他人に属するものを欲しがることを禁止している。私たちは、自分に与えられているもので満足すべきである。そうでないと、自分がみじめになり、ついに姦淫や盗みの罪を犯す結果になる。(2)第10 戒は、他の9 つの戒めとは異なる。なぜなら、特定の行為ではなく、感情的、心理的罪を問題にしているからである。この戒めに違反しても、法廷で裁かれることはない。なぜなら、この罪は内面的なものだからである。この罪が外面の行為(第6戒から第9 戒の罪)となって表れた場合にだけ、法廷で裁かれることになる。(3)イエスの教えは、この内面の罪を取り上げたものである(マタ5:21〜32 参照)。(4)他人のものを欲しがるのは、神への信頼が不足しているからである。神は、私たちの必要をご存じで、それを備えてくださる。私たちが欲しいと思っても、神が不要と判断されたなら、それは与えられない。それゆえ、今持っているもので満足すべきなのである。
パウロは、この点をこう述べている。「乏しいからこう言うのではありません。私は、どんな境遇にあっても満足することを学びました。私は、貧しくあることも知っており、富むことも知っています。満ち足りることにも飢えることにも、富むことにも乏しいことにも、ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています」(ピリ4:11〜12)。これは、私たちが学ぶべき生活の知恵である。
もし仮に、第1 戒から第9 戒までを完璧に守れる人がいたとしても、第10 戒を完璧に守ることは不可能である。誰でもどこかの段階で、心の中で罪を犯してしまうからである。そういう意味では、十戒の中で最も強力な戒めは、第10 戒だと言える。なぜなら、第10 戒に真剣に取り組むなら、自分が罪人であることを自覚せざるを得なくなるからである。その認識は、罪人である私たちを、神の恵みと憐みへと導いてくれる。私たちは、イエス・キリストにあってのみ、義とされ、聖とされる。
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