1 これはエサウ、すなわちエドムの歴史である。
2 エサウはカナンの女の中から妻をめとった。すなわちヘテ人エロンの娘アダと、ヒビ人ツィブオンの子アナの娘オホリバマ。
3 それにイシュマエルの娘でネバヨテの妹バセマテである。
4 アダがエサウにエリファズを産み、バセマテはレウエルを産み、
5 オホリバマはエウシュ、ヤラム、コラを産んだ。これらはカナンの地で生まれたエサウの子である。
6 エサウは、その妻たち、息子、娘たち、その家のすべての者、その群れとすべての家畜、カナンの地で得た全財産を携え、弟ヤコブから離れてほかの地へ行った。
7 それは、ふたりが共に住むには彼らの持ち物が多すぎて、彼らが滞在していた地は、彼らの群れのために、彼らをささえることができなかったからである。
8 それでエサウはセイルの山地に住みついたのである。エサウとはすなわちエドムである。
36 章は、ヤコブの物語からヨセフの物語に移行する際の挿入句のような箇所である。無味乾燥とも思えるが、どんな箇所にも霊的教訓が含まれているので、それが何かを探りながら読んでみよう。創世記の第8 番目の区分「イサクの歴史」(25:19 ~35:29)が終わり、この箇所から、第9 番目の区分「エサウの歴史」と第10 番目の区分「エドム人の先祖エサウの系図」が始まる。37 章では、創世記の総まとめである第11 番目の区分「ヤコブの歴史」(37:2 ~50:26)に入る。
(1)エサウの歴史(トルドット)が記録されている理由は、アブラハムへの約束の成就を示すためである。17:1 ~6(特に4 節)がそれである。「わたしは、この、わたしの契約をあなたと結ぶ。あなたは多くの国民の父となる」。アブラハムからイシュマエルが誕生し、その子孫がアラブ人となった。ここでは、エサウの子孫がエドム人となっている。(2)さらに、リベカへの約束の成就を示すためでもある。25:21 ~23(特に23 節)がそれである。「すると主は彼女に仰せられた。『二つの国があなたの胎内にあり、二つの国民があなたから分かれ出る。一つの国民は他の国民より強く、兄が弟に仕える』」。リベカから、エサウとヤコブが誕生した。エサウはエドム人の先祖となり、ヤコブはイスラエル人の先祖となった。
(1)エサウには、3 人の妻と5 人の息子が与えられた。(2)エサウは、約束の地を離れて他の地に移住している(6 節)。これは、アブラハムとロトの分離に似ている。遊牧民たちは、都市国家の隙間にある土地を移動していたが、そこは狭かったので、エサウとヤコブがともに住むことは不可能であった。(3)エサウは、ヤコブが帰還する前からセイルの山地に住み着いていた。かつて長子の権を求めてヤコブと争ったエサウであったが、ここでは、自分の居場所を見つけたようである。(4)神はその地をエサウに与えたと宣言しておられる。「彼らに争いをしかけてはならない。・・・わたしはエサウにセイル山を彼の所有地として与えたからである」(申2:5)
以上のことから、神は約束を守るお方であることを知ることができる。聖書が書かれた目的は、「人類の救い」ではなく、「神の栄光」である。神が約束されたことは、ことごとく成就する。そこに神の栄光の現れがある。私たちが信じている神は、そのように素晴らしいお方である。
きょうの祈り
アブラハム、イサク、ヤコブの神よ。あなたの約束は必ず成就します。どうか私の人生をお導きください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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サムエル記第一24~25、使徒の働き2
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