1 そうこうしている間に、おびただしい数の群衆が集まって来て、互いに足を踏み合うほどになった。イエスはまず弟子たちに対して、話しだされた。「パリサイ人のパン種に気をつけなさい。それは彼らの偽善のことです。
2 おおいかぶされているもので、現されないものはなく、隠されているもので、知られずに済むものはありません。
3 ですから、あなたがたが暗やみで言ったことが、明るみで聞かれ、家の中でささやいたことが、屋上で言い広められます。
4 そこで、わたしの友であるあなたがたに言います。からだを殺しても、あとはそれ以上何もできない人間たちを恐れてはいけません。
5 恐れなければならない方を、あなたがたに教えてあげましょう。殺したあとで、ゲヘナに投げ込む権威を持っておられる方を恐れなさい。そうです。あなたがたに言います。この方を恐れなさい。
6 五羽の雀は二アサリオンで売っているでしょう。そんな雀の一羽でも、神の御前には忘れられてはいません。
7 それどころか、あなたがたの頭の毛さえも、みな数えられています。恐れることはありません。あなたがたは、たくさんの雀よりもすぐれた者です。
8 そこで、あなたがたに言います。だれでも、わたしを人の前で認める者は、人の子もまた、その人を神の御使いたちの前で認めます。
9 しかし、わたしを人の前で知らないと言う者は、神の御使いたちの前で知らないと言われます。
10 たとい、人の子をそしることばを使う者があっても、赦されます。しかし、聖霊をけがす者は赦されません。
11 また、人々があなたがたを、会堂や役人や権力者などのところに連れて行ったとき、何をどう弁明しようか、何を言おうかと心配するには及びません。
12 言うべきことは、そのときに聖霊が教えてくださるからです。」
イエスは、まず弟子たちに話し出されました。「パリサイ人のパン種に気をつけなさい。」パン種とは、パリサイ人の偽善のことです。毎日自分の家でパンを焼いていた当時の人々は、小さなパン種が粉のかたまり全体を膨らませていくことをよく知っていました。ですから、イエスのこのたとえは、よく理解できたと思います。パリサイ人の偽善は、徐々に、他の人に悪影響を及ぼし、共同体全体を腐敗させます。偽善者は、愚か者です。語っていることと、行動とが矛盾していると、やがてその人の道徳感覚が破壊されてしまうからです。また、しばらくの間は人をごまかせても、真実が明るみに出ると、人から信用されなくなるからです。いつまでも隠しおおせるものはありません。時が来ると、すべてが明るみに出されます。
イエスは、やがて弟子たちに迫害が襲ってくることを知っておられ、人を恐れないようにとお教えになりました。(1)人間にできるのは、からだを殺すところまでで、それ以上の権威はありません。しかし、神は、死後の世界まで支配しておられ、たましいをゲヘナ(地獄)に投げ込む権威をお持ちになっておられます。恐るべきは、人ではなく、神です。最近は、神を恐れよというメッセージは、あまり歓迎されません。しかし、神への畏怖の念を抱かずして、神の愛を体験することはむずかしいと思います。イエスのこの教えは、今も、迫害の中にあるクリスチャンたちには、慰めであり、力です。(2)神は、私たちのことを理解し、守ってくださっています。雀の値段は、マタイの福音書10:29では、二羽で一アサリオンですが、ここでは、五羽で二アサリオンです。倍買えば、一羽おまけについてくるのです。そんな雀の一羽でも、神は忘れてはおられません。頭の毛も、みな数えられています。つまり、私たちが気づいていないことでも、神はすべてをご存じだということです。(3)イエスの主権を認める者には、さばきの日に栄誉が与えられることが約束されています。(4)聖霊の助けがあります。もし聖霊を拒むなら、もはや救いの道は残されていません。しかし、より頼むなら、聖霊は知恵と語るべきことばとを必要に応じて与えてくださいます。あなたには、恐れている人がいますか。恐れは不信仰であり、罪であることを認めましょう。神が守っていてくださることを信じ、恐るべきお方のみを恐れ、愛し、お従いしましょう。
きょうの祈り
天の父なる神さま。私のうちには、恐れがあります。人に対する恐れ、将来に対する恐れ、死に対する恐れなどです。今、すべての恐れから、私を解放してください。永遠の目で、私の人生を見ることができますように。主イエスの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
ルツ記3~4、ヘブル人への手紙13
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