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サムエル記第二22:8 ~ 16

8 すると、地はゆるぎ、動いた。また、天のもといも震え、揺れた。主がお怒りになったのだ。

9 煙は鼻から立ち上り、その口から出る火はむさぼり食い、炭火は主から燃え上がった。

10 主は、天を押し曲げて降りて来られた。暗やみをその足の下にして。

11 主は、ケルブに乗って飛び、風の翼の上に現われた。

12 主は、やみを回りに置かれた。仮庵かりいおは水の集まりと、濃い雲。

13 御前の輝きから、炭火が燃え上がった。

14 主は、天から雷鳴らいめいを響かせ、いと高き方は御声を発せられた。

15 主は、矢を放って彼らを散らし、いなずまで彼らをかき乱された。

16 こうして、海の底が現われ、地の基があらわにされた。主のとがめにより、その鼻の荒いいぶきによって。

ダビデの歌(2)

預言的未来の描写

前回の箇所でダビデは、これまで神がしてくださったみわざを思い出し、神を賛美していました。ところが突然ダビデは、預言的未来の描写を始めます。(1)きょうの箇所(8~16節)は、未来のことがすでに起こったかのように書かれている箇所です。その内容は、キリストの再臨さいりんに関するものです。(2)神が今までにダビデのためにしてくださった解放のわざは、将来神がイスラエルのためにしてくださる解放のわざの「型」となっています。神はダビデが困難に会っていた時に、そこに介入し、彼を救出されました。それと同じように、神は歴史に介入し、ご自身の民イスラエルを解放されます。それが、再臨の時に起こるのです。

神のさばきとしての再臨

(1)再臨の時には、地と天の基が揺れ動きますが、これは神の怒りのゆえです。(2)さらに、再臨のときにはシャカイナ・グローリー(神の栄光)が伴います。この箇所には、シャカイナ・グローリーに関連したことばが連続して出ています。暗やみ、ケルブ、濃い雲、輝き、雷鳴などがそうです。(3)キリストはケルブに乗って来られます。ヨハネの黙示録1911には、「また、私は開かれた天を見た。見よ。白い馬がいる。それに乗った方は、『忠実また真実』と呼ばれる方であり、義をもってさばきをし、戦いをされる」とありますので、キリストは白い馬に乗って来られると一般的には考えられています。しかし、これは文字どおりの「白い馬」ではなく、最高位の天使であるケルブのことだと考える人もいます(詩篇18:10参照)。エゼキエル書1章にはケルブの描写がありますが、それによるとケルブは動物のような形状をしていたことがわかります。(4)1416節では、神のさばきのきびしさが語られます。これは神に敵対する者たちのさばきです。
将来起こるイスラエルの民の解放を描写したダビデは、次の17節以降、再び自分の時代に戻り、自らの上に為された神の業を思い起こしています。新約時代に生きる私たちには、過去から学び、将来を確信するという特権が与えられています。キリストに信頼する者たちの勝利は保障されています。きょうも、キリストの再臨を確信して義の道を歩もうではありませんか。

きょうの祈り

イスラエルの神よ。あなたの約束は、永遠に変わりません。私はあなたに信頼します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エゼキエル書12~13、ガラテヤ人への手紙3