18 王のすべての家来は、王のかたわらを進み、すべてのケレテ人と、すべてのペレテ人、それにガテから王について来た六百人のガテ人がみな、王の前を進んだ。
19 王はガテ人イタイに言った。「どうして、あなたもわれわれといっしょに行くのか。戻って、あの王のところにとどまりなさい。あなたは外国人で、それに、あなたは、自分の国からの亡命者なのだから。
20 あなたは、きのう来たばかりなのに、きょう、あなたをわれわれといっしょにさまよわせるに忍びない。私はこれから、あてどもなく旅を続けるのだから。あなたはあなたの同胞を連れて戻りなさい。恵みとまことが、あなたとともにあるように。」
21 イタイは王に答えて言った。「主の前に誓います。王さまの前にも誓います。王さまがおられるところに、生きるためでも、死ぬためでも、しもべも必ず、そこにいます。」
22 ダビデはイタイに言った。「それでは来なさい。」こうしてガテ人イタイは、彼の部下全部と、いっしょにいた子どもたち全部とを連れて、進んだ。
ダビデの生涯で、都落ちの日ほど詳細に記録されている日はありません。その理由は、この日に起こった事が、短期的にも長期的にも、イスラエル王国に大きな影響をもたらすことになったからです。(1)王の家来たちは、王のかたわらを進みました。(2)また、王の親衛隊は王の前を進みました。親衛隊は、ケレテ人、ペレテ人、ガテ人で構成されていました。彼ら全員が、ペリシテの地から来た兵士たちでした。(3)その中でも特に注目すべきは、ガテから来た600人です。その長は、ガテ人イタイでした。ラビ伝承によれば、イタイはガテの王アキシュの息子だと言われています。
ダビデはイタイに、自分について来なくてもよいと語っています。その理由は、イタイとその兵士たちは、ついこの間ダビデの傭兵となったばかりだからです。(1)ダビデはイタイに、二つの選択肢を提示しています。エルサレムにとどまり、アブシャロムの傭兵となる。元いたペリシテの地に帰って行く。(2)それに対してイタイは、こう答えています。「主の前に誓います。王さまの前にも誓います。王さまがおられるところに、生きるためでも、死ぬためでも、しもべも必ず、そこにいます」。彼は、ペリシテ人の神ではなく、ダビデの神である「主(ヤハウェ)」の御名によって誓約をしています。(3)イタイのダビデに対する忠誠は、モアブの女ルツが姑のナオミに示した忠誠と愛に似ています。
これら一連の出来事の背後には、種々の「型」が隠されています。(1)ダビデはイエス・キリストの「型」です。(2)ダビデを裏切るアブシャロムやイスラエルの民は、イエスのメシア性を拒否するイスラエルの民の「型」です。(3)ダビデに忠実なイスラエルの民は、イエスをメシアと信じるメシアニック・ジューの「型」です。(4)さらに、イタイに代表されるダビデに忠実な異邦人の兵士たちは、イエスをメシアと信じて救われる異邦人クリスチャンの「型」です。私たちもイタイと同じように、「あなたがおられるところに、生きるためでも、死ぬためでも、しもべも必ず、そこにいます」と告白しようではありませんか。
きょうの祈り
天の父なる神さま。あなたがおられるところに、生きるためでも、死ぬためでも、しもべも必ず、そこにいます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
エレミヤ書12~13、コリント人への手紙 第一14
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