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サムエル記第二15:1 ~ 6

1 その後、アブシャロムは自分のために戦車と馬、それに自分の前を走る者五十人を手に入れた。

2 アブシャロムはいつも、朝早く、門に通じる道のそばに立っていた。さばきのために王のところに来て訴えようとする者があると、アブシャロムは、そのひとりひとりを呼んで言っていた。「あなたはどこの町の者か。」その人が、「このしもべはイスラエルのこれこれの部族の者です。」と答えると、

3 アブシャロムは彼に、「ご覧。あなたの訴えはよいし、正しい。だが、王の側にはあなたのことを聞いてくれる者はいない。」と言い、

4 さらにアブシャロムは、「ああ、だれかが私をこの国のさばきつかさに立ててくれたら、訴えや申し立てのある人がみな、私のところに来て、私がその訴えを正しくさばくのだが。」と言っていた。

5 人が彼に近づいて、あいさつしようとすると、彼は手を差し伸べて、その人を抱き、口づけをした。

6 アブシャロムは、さばきのために王のところに来るすべてのイスラエル人にこのようにした。こうしてアブシャロムはイスラエル人の心を盗んだ。

アブシャロムの野望

アブシャロムの四つの戦略

ダビデから赦しを得たアブシャロムは、軟禁状態を解かれ自由に動き回ることができるようになりました。本当の意味で父ダビデと和解していなかった彼は、すぐさま王位を奪うための準備にかかります。中途半端な和解や、中途半端な悔い改めは、なんの益ももたらしません。アブシャロムが王位を奪うために採用した四つの戦略を見てみましょう。
(1)彼は、自分こそが王位継承者であることを印象付けようとしています。そのために、側近の部下50人と、戦車や馬を用意しています。これは、ほとんど王になったかのような振る舞いです。そして、その傲慢な姿勢がやがて墓穴を掘ることにつながるのです。(2)彼は、裁判を求めて王のところにやって来るすべての人を朝早く途中で迎えます。そして、ダビデが王位に就いている限りは正統な裁判は不可能であるとして、ダビデ王政を非難します。もちろんこの発言は、嘘です。(3)彼は自分が「さばきつかさ」になれば、正しい裁判をしてやることができるのにと語り、大風呂敷を広げたような非現実的な約束をしています。(4)彼は、あいさつしてくる者を抱きかかえて口づけし、おべっかを使って親近感を演出しています。

野心家アブシャロム

野心家のアブシャロムは、以上の四つの戦略を用いて、「人々の心を盗んだ」のです。つまり、人々がダビデに対して示していた忠誠心を、自分のものとしたということです。
アブシャロムのように行動する人はこの世にはいくらでもいます。しかし、クリスチャン生活は野心とは無縁のものです。イエスの弟子たちもまた、野心と格闘した人々です。主イエスは弟子たちに、このように語っておられます。「あなたがたの間では、そうではありません。あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい。あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、あなたがたのしもべになりなさい」(マタイ202627)。あなたはこの世で評価されることを求めていますか、あるいは、神の国で評価されることを求めていますか。主イエスの弟子としていかに生きるべきか、黙想してみましょう。

きょうの祈り

天の父なる神さま。どうか私を人々に仕える者としてください。あなたの弟子として歩ませてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エレミヤ書6~7、コリント人への手紙 第一11

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