8 一方、サウルの将軍であったネルの子アブネルは、サウルの子イシュ・ボシェテをマハナイムに連れて行き、
9 彼をギルアデ、アシュル人、イズレエル、エフライム、ベニヤミン、全イスラエルの王とした。
10 サウルの子イシュ・ボシェテは、四十歳でイスラエルの王となり、二年間、王であった。ただ、ユダの家だけはダビデに従った。
11 ダビデがヘブロンでユダの家の王であった期間は、七年六か月であった。
ダビデはすぐにでも統一王国の王となることを願っていたようですが、ことはそう簡単には運びませんでした。サウルには、ただひとり残された息子がいました。将軍アブネルは、その息子を王として擁立する行動に出ました。
(1)その息子の名は、イシュ・ボシェテと言います。本名は、エシュバアル(バアルの火という意味)です。ところが、「バアル」というのはフェニキヤの偶像神です。そこで、イスラエル人たちは「バアル」という部分を「ボシェテ(恥)」に変えることをよく行なっていました。「イシュ・ボシェテ」とは、「恥の人」という意味です。(2)将軍アブネルは、ヤベシュ・ギルアデに近いマハナイムで、イシュ・ボシェテを王として、ユダを除くイスラエル王国の設立宣言を行ないます。マハナイムが選ばれた理由は、そこはヨルダン川東岸であり、そこまではペリシテ人の支配が及んでいなかったからです。(3)これ以降、ダビデの家とサウルの家との間に、長く内戦が続くことになります。
ダビデはヘブロンで7年半の間、ユダの家の王として君臨します。言い換えれば、彼が統一王国の王になるのに、さらに7年半かかったということです。ダビデは忍耐心を発揮することを要求されました。これは、ダビデを有能な王、またより成長した主の器に育てるための神の計画でもありました。(1)ダビデは、メシアであるイエスの型です。イエスは父なる神からメシアとしての油注ぎを受けていましたが、イスラエルの民はそれを認めようとはしませんでした。ダビデもそれと同じです。彼は統一王国の王としての油注ぎを受けていましたが、イスラエルの民はそれを認めませんでした。(2)ヘブル人への手紙には、このようにあります。「キリストは、人としてこの世におられたとき、自分を死から救うことのできる方に向かって、大きな叫び声と涙とをもって祈りと願いをささげ、そしてその敬虔のゆえに聞き入れられました」(5:7)。ダビデもそれと同じです。患難が彼の内に忍耐を生み、忍耐が敬虔を生んだのです。
あなたは、ダビデの7年半の忍耐から何を学びますか。主に信頼することを学びましょう。
きょうの祈り
天の父よ。どうか私に忍耐心を与えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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列王記第一9~10、使徒の働き16
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