サポートする

使徒の働き26:24 ~ 26

24 パウロがこのように弁明していると、フェストが大声で、「気が狂っているぞ。パウロ。博学があなたの気を狂わせている」と言った。

25 するとパウロは次のように言った。「フェスト閣下。気は狂っておりません。私は、まじめな真理のことばを話しています。

26 王はこれらのことをよく知っておられるので、王に対して私は率直に申し上げているのです。これらのことは片隅で起こった出来事ではありませんから、そのうちの一つでも王の目に留まらなかったものはないと信じます。

パウロの弁明(5)

フェストの応答(2426 節)

「パウロがこのように弁明していると、フェストが大声で、『気が狂っているぞ。パウロ。博学があなたの気を狂わせている』と言った」
(1)新共同訳は、「パウロ、お前は頭がおかしい。学問のしすぎで、おかしくなったのだ」と訳している。パウロの弁明を聴いていたフェストは、我慢できなくなり、軽蔑けいべつの感情を表した。(2)フェストは、パウロが博学であることを認めた。博学とは、ヘブル語聖書に関する知識のことである。しかしフェストは、パウロが話している内容を理解することができなかった。フェストの世界観の中には、死者の復活は存在しなかったので、このようなことに命をけるのは、頭がおかしくなっている証拠だと考えた。(3)当時のローマ人の死生観は、次のようなものである。肉体の復活は信じない。霊魂の不滅だけを信じる。使徒1732(アテネでの伝道)には、こうあった。「死者の復活のことを聞くと、ある者たちはあざ笑い、ほかの者たちは、『このことについては、またいつか聞くことにしよう』と言った」。使徒2519(フェストの言葉)には、こうあった。「ただ、彼と言い争っている点は、彼ら自身の宗教に関することであり、また、死んでしまったイエスという者のことで、そのイエスが生きているとパウロは主張しているのでした」

パウロの応答

「フェスト閣下。気は狂っておりません。私は、まじめな真理のことばを話しています。王はこれらのことをよく知っておられるので、王に対して私は率直に申し上げているのです。・・・』」。(1)パウロは、礼儀正しい言葉で応答した。ここには、情熱と礼儀の共存が見られる。これこそ、クリスチャンの性質である。(2)パウロは、「これらのことは片隅で起こった出来事ではありません」と語った。アグリッパ王は、福音の内容をよく知っていた。また、イエスの公生涯、十字架、復活、教会の誕生、宣教の広がりなどについても、知っていた。これらのことは、イスラエルの地ではよく知られていた。教会が誕生してから、約30 年が経過していた。アグリッパ王が知らないはずがない。
今の日本人も、ローマ人と同じような死生観を持っている。霊魂の不滅を信じても、肉体の復活は信じないという人がほとんどである。伝道の場において、聖霊の働きが豊かに与えられるように祈ろう。復活はキリスト教を他の宗教から区別する最大の特徴である。

きょうの祈り

天の父なる神さま。キリストの復活こそ、キリスト教の真髄です。復活の希望を宣べ伝えられるよう、御霊によって助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第一8~9、ルカの福音書20

Message

ハーベスト・タイムによる無料の聖書講解動画(音声)サイト。

Information

毎朝6時にきょうの【クレイ】が
あなたのLINEに届きます!