34 総督は手紙を読んでから、パウロに、どの州の者かと尋ね、キリキヤの出であることを知って、
35 「 あなたを訴える者が来てから、よく聞くことにしよう」と言った。そして、ヘロデの官邸に彼を守っておくように命じた。
聖書には、神の時を待つことの重要性を教える事例が多く出て来る。代表的なものを取り上げてみよう。
(1)サラの場合:神の計画は、年老いた夫婦(アブラハムとサラ)から約束の息子が誕生するというものであった。しかし、サラには神の時を待つという忍耐心がなかった。彼女は、いわば「神の前を歩く女」になった。ついに彼女は、女奴隷ハガルによって子を得ようとした。これは、当時の習慣からすると不道徳なことではなかったが、神の計画に反していた。ハガルはイシュマエルを生んだ。その結果、イシュマエルの子孫とイサクの子孫の葛藤が今日まで続くことになる。
(2)ヨセフの場合:ヨセフは、逆境の中でも神を称えることができた人物である。彼は、兄たちの手で奴隷に売られた。エジプトに行ったヨセフは、パロの廷臣で侍従長のポティファルのもとに住むことになった。彼は忠実に働いたが、ポティファルの妻から濡れ衣を着せられ、投獄されることになる。監獄生活の中で、彼はエジプト王の献酌官長と調理官長の2 人に出会った。彼らはともに不吉な夢を見るのだが、それをヨセフが解き明かした。献酌官長には良い解き明かしが、調理官長には悪い解き明かしが与えられた。獄から解放された献酌官長は、その後ヨセフのことをすっかり忘れた。それから2 年後、ファラオは夢を見る。ここから、ヨセフがエジプトの宰相に上り詰めるというドラマが急展開する。
(3)モーセの場合:モーセの120 年の生涯は、3 つに区分することができる。①エジプトでの40 年間、②ミディアンでの40 年間、③イスラエルの民を導く40 年間。彼は、神の器となるために80 年間の訓練を必要としたのである。
(4)パウロの場合:①パウロは、エルサレムで2 回証言をした。ユダヤ人の群衆に対して、またサンヘドリンに対して。②彼は、カイザリヤで3 回証言をした。ペリクスに対して、フェストに対して、そしてヘロデ・アグリッパⅡ世に対して。③カイザリヤでの2 年間は、ローマという伝道の大舞台を用意するための期間であった。
神は眠ってはおられない。ヘブル10:36 ~ 39 にはこうある。「あなたがたが神のみこころを行って、約束のものを手に入れるために必要なのは忍耐です。『もうしばらくすれば、来るべき方が来られる。おそくなることはない。わたしの義人は信仰によって生きる。・・・』 私たちは、恐れ退いて滅びる者ではなく、信じていのちを保つ者です」
きょうの祈り
天の父なる神さま。今も、あなたのご計画は前進し続けています。どうか、あなたの時を待つ忍耐を与えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
ヨシュア記15~16、ルカの福音書7
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