サポートする

使徒の働き23:31 ~ 33

31 そこで兵士たちは、命じられたとおりにパウロを引き取り、夜中にアンテパトリスまで連れて行き、

32 翌日、騎兵たちにパウロの護送を任せて、兵営に帰った。

33 騎兵たちは、カイザリヤに着き、総督に手紙を手渡して、パウロを引き合わせた。

エルサレムからカイザリヤへ

文脈の確認

パウロ殺害の陰謀が発覚した。このことを千人隊長に知らせたのは、パウロの甥であった。千人隊長は、直ちにパウロをカイザリヤに移送することにした。歩兵200 人、騎兵70 人、槍兵200 人を護衛ごえい部隊とした。千人隊長は、総督宛の手紙を用意した。エルサレム出発は、パウロにとってはローマに向かう旅の始まりであった。

エルサレムからカイザリヤへ

「そこで兵士たちは、命じられたとおりにパウロを引き取り、夜中にアンテパトリスまで連れて行き、翌日、騎兵たちにパウロの護送を任せて、兵営に帰った」。(1)行程の第一段階は、エルサレムからアンテパトリスまでの移動である。アンテパトリスは、エルサレムから約60 キロ北西にある町で、かつてはクファル・サバと呼ばれていた。ヘロデ大王が父に敬意を表して、アンテパトリスと命名した。現在この町は、元の名前のクファル・サバになっている。兵士たちは、夜を徹して移動した。行程は、ユダの山地→シェフェラー(低地)→アンテパトリスである。途中森林地帯を通過するので、伏兵に襲われる危険性があった。そこで一行は、大急ぎで移動し、明るくなる頃にはアンテパトリスに着いた。(2)行程の第二段階は、アンテパトリスからカイザリヤまでの移動である。カイザリヤまでは約45 キロの道のりである。ここまで来ると、平地が続き、伏兵に襲われる危険性もなくなる。さらに、ユダヤ人人口が少ない地域に入っているので、安全である。アンテパトリスに着くと、400 人の兵士たちはエルサレムに帰って行った。残った70 人の騎兵が、パウロをカイザリヤまで送り届けるのである。(3)彼らは、3 つの任務を完了した。カイザリヤに着いた。総督に千人隊長からの手紙を渡した。総督にパウロを引き渡した。(4)当時の総督は、アントニウス・ペリクスである。彼は、紀元52 年から59 年までユダヤの総督であった。彼は、解放奴隷がローマ属州の総督となった最初の人物で、目的のためには手段を選ばないという政治手法を採用した(3 回にわたる政略結婚)。「ペリクスの統治は、奴隷の心情で王権を行使したものであった」(タキトゥス)
パウロはカイザリヤで、この邪悪な総督ペリクスと対峙することになる。その結果、2 年に渡って足止めを食うのである。これは、パウロが望んだことではないが、ここには霊的教訓がある。すべてのことに神の時がある。逃れの道が見えないような時でも、神の御業は前進している。

きょうの祈り

天の父なる神さま。いかなる時も、あなたは御業を前進しておられます。あなたの時を待つ忍耐を与えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨシュア記11~12、ルカの福音書5

Message

ハーベスト・タイムによる無料の聖書講解動画(音声)サイト。

Information

毎朝6時にきょうの【クレイ】が
あなたのLINEに届きます!