22 そこで千人隊長は、「このことを私に知らせたことは、だれにも漏らすな」と命じて、その青年を帰らせた。
23 そしてふたりの百人隊長を呼び、「今夜九時、カイザリヤに向けて出発できるように、歩兵二百人、騎兵七十人、槍兵二百人を整えよ」と言いつけた。
24 また、パウロを乗せて無事に総督ペリクスのもとに送り届けるように、馬の用意もさせた。
「そこで千人隊長は、『このことを私に知らせたことは、だれにも漏らすな』と命じて、その青年を帰らせた」。(1)千人隊長は、この面会について誰にも話さないように命じ、この子を帰らせた。(2)千人隊長は、すぐに行動を起こす必要があると感じた。彼の判断力は非常に優れている。①彼は、大祭司アナニヤが残虐な人物であることを知っていた。パウロの甥がもたらした情報は信頼できる。②彼は、エルサレムにいる限り、いつかパウロは殺されるだろうと感じていた。③彼にとっては、自分がユダヤに駐留している期間にローマ市民が殺されることは、決して好ましいことではなかった。
「そしてふたりの百人隊長を呼び、『今夜九時、カイザリヤに向けて出発できるように、歩兵二百人、騎兵七十人、槍兵二百人を整えよ』と言いつけた。また、パウロを乗せて無事に総督ペリクスのもとに送り届けるように、馬の用意もさせた」。(1)彼は、パウロを直ちにカイザリヤに移動させることにした。カイザリヤは、総督が滞在する町である。当時の総督は、ペリクスであった(ポンテオ・ピラトが就いていた役職と同じ)。(2)パウロをカイザリヤに移送するために、470 人から成る衛兵隊が結成された。①歩兵200 人、②騎兵70 人、③槍兵200 人。この人数は、アントニア要塞に駐留している兵士の数の約半分である。(3)夜9時に、パウロと衛兵たちはエルサレムを出発した。千人隊長は、パウロのために馬の用意までした。これ以降、パウロがエルサレムに戻ることは2 度となかった。
この箇所から、神が働かれる方法は、人間が期待する方法とは異なるということを学ぼう。(1)ローマの市民権。パウロがローマ市民でなければ、エルサレムで殺害されていたであろう。彼は、ローマ市民であるがゆえに保護された。さらに、甥の訪問を受けたり、百人隊長に甥を千人隊長のもとに案内するように依頼したりすることができた。(2)子ども。パウロの甥は、すでに確認したように子どもであった。主イエスは、子どもを高く評価された(マタ18:2 ~ 7)。また、5 つのパンと2 匹の魚を差し出したのも子どもであった(ヨハ6:8 ~ 9)。(3)ローマ兵。パウロを敵から救い、カイザリヤに運んだのはローマ兵たちであった。
以上の例から分かるのは、神の方法は、人間の方法とは異なるということである。神の働きを、人間の狭い理解の中に閉じ込めてはならない。
きょうの祈り
天の父よ。あなたは、人間の方法とは異なる方法で働かれます。きょうも、その御手によって導いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
ヨシュア記7~8、箴言15
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