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使徒の働き23:1 ~ 5

1 パウロは議会を見つめて、こう言った。「兄弟たちよ。私は今日まで、全くきよい良心をもって、神の前に生活して来ました。」

2 すると大祭司アナニヤは、パウロのそばに立っている者たちに、彼の口を打てと命じた。

3 そのとき、パウロはアナニヤに向かってこう言った。「ああ、白くったかべ。神があなたを打たれる。あなたは、律法に従って私をさばく座に着きながら、律法にそむいて、私を打てと命じるのですか。」

4 するとそばに立っている者たちが、「あなたは神の大祭司をののしるのか」と言ったので、

5 パウロが言った。「兄弟たち。私は彼が大祭司だとは知らなかった。確かに、『あなたの民の指導者を悪く言ってはいけない』と書いてあります。」

サンヘドリンの前に立つパウロ(2)

パウロの主張(1 ~ 2 節)

千人隊長は、パウロがなぜ問題の原因になっているのかを探るために、ユダヤ議会(サンヘドリン)をアントニア要塞に召集した。
(1)「兄弟たちよ」は、ユダヤ人たちが使っていた正式な呼びかけである。パウロは、自分がユダヤ教に忠実であることを示そうとしたのである。(2)「私は今日まで、全くきよい良心をもって、神の前に生活して来ました」。さらにパウロは、自分の行為は御心に反することでも、ユダヤ教の伝統に反することでもないと主張した。(3)大祭司アナニヤは、そばにいた兵者たちに、パウロの口を打つように命じた。パウロが「全くきよい良心」に言及したので、大祭司が怒ったのである。彼は、パウロは有罪だという予断に基づいて行動している。ちなみに、彼はサドカイ派だが、パウロはパリサイ派である。(4)主イエスも同じような経験をされた。「・・・そばに立っていた役人のひとりが、『大祭司にそのような答え方をするのか』と言って、平手でイエスを打った」(ヨハ182022

白く塗った墓(3 ~ 5 節)

(1)ユダヤ教の律法では、有罪が証明されるまでは、無罪と見なされた。しかしアナニヤは、尋問じんもん前にパウロを打てと命じた。パウロは激怒した。律法の執行者が、律法に反する行いをしたからである。(2)パウロはアナニヤに向かって、「白く塗った壁」(しっくいで上塗りされた壁)と叫んだ。外側は美しいが、内側は汚れているという意味である(エゼ131016、マタ2327 参照)。(3)さらに、「神があなたを打たれる」と預言した。あなたが私を打ったように、神はあなたを打たれるという意味である。この預言は、紀元66 年に成就した。(4)議員たちは、大祭司の命令には驚かなかったが、パウロの言葉には驚いた。彼らは、「あなたは神の大祭司をののしるのか」と言った。(5)パウロは、彼を打つように命じた人物が、大祭司であることを知らなかった。あるいはこれは、パウロ独特の皮肉なのかもしれない。パウロは、「確かに、『あなたの民の指導者を悪く言ってはいけない』と書いてあります」と応じた。これは、出エジプト2228 からの引用である。律法は、個人的な資質とは無関係に、大祭司の職を敬うように命じている。
指導的地位に置かれた者は、自らの偽善ぎぜんに注意する必要がある。自分だけは特別だという思いが、堕落だらくの原因になるからである。主を恐れることを学ぼうではないか。

きょうの祈り

天の父なる神さま。私は、あなたを恐れます。偽善にではなく、謙遜に歩むことができますよう、助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

申命記31~32、マタイの福音書28