1 アポロがコリントにいた間に、パウロは奥地を通ってエペソに来た。そして幾人かの弟子に出会って、
2 「信じたとき、聖霊を受けましたか」と尋ねると、彼らは、「いいえ、聖霊の与えられることは、聞きもしませんでした」と答えた。
3 「では、どんなバプテスマを受けたのですか」と言うと、「ヨハネのバプテスマです」と答えた。
4 そこで、パウロは、「ヨハネは、自分のあとに来られるイエスを信じるように人々に告げて、悔い改めのバプテスマを授けたのです」と言った。
5 これを聞いたその人々は、主イエスの御名によってバプテスマを受けた。
6 パウロが彼らの上に手を置いたとき、聖霊が彼らに臨まれ、彼らは異言を語ったり、預言をしたりした。
7 その人々は、みなで十二人ほどであった。
「パウロが彼らの上に手を置いたとき、聖霊が彼らに臨まれ、彼らは異言を語ったり、預言をしたりした」。パウロが按手して祈ると、聖霊が彼らに下った。①異言と預言が聖霊降臨のしるしとなった。②これは、彼らが真の弟子となったことを示すためのしるしである。③彼らは、バプテスマのヨハネの弟子から、イエスの弟子になったのである。
「その人々は、みなで十二人ほどであった」。この12 という数字には象徴的意味はない。① 12 という数字を基に、教会が霊的イスラエルであると結論付けてはならない。②むしろ、12 人の弟子たちは、やがて救われるユダヤ人たちの先駆けである。③エゼキエル36:26 ~ 27 には、ユダヤ人の救いに関する預言がある。「あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。わたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行わせる」
(1)異言という現象は、4 回起こっている。①使徒2 章:ペンテコステの日のユダヤ人の救い。②使徒8 章:サマリヤ人の救い。③使徒10 章:異邦人コルネリオの救い。④使徒19 章:バプテスマのヨハネの弟子たちの救い。(2)しかしこれらの現象は、普遍的真理として常に適用すべきものではない。ルカは、歴史上起こったことを記録しているだけである。聖霊の賜物としての異言は今も存在するが、その賜物はすべての人が受けるわけではない。(3)聖霊が下る方法に一定のパターンはない。①使徒2 章:12 使徒たちの場合は、ヨハネの洗礼による悔い改め→イエスへの信仰→聖霊降臨の順である。②使徒8 章:サマリア人信者の場合は、イエスへの信仰→水の洗礼→使徒たちによる按手→聖霊降臨。③使徒10 章:異邦人信者の場合は、イエスへの信仰→聖霊降臨→水の洗礼。④使徒19章:12 人の弟子たちの場合は、ヨハネの洗礼による悔い改め→イエスへの信仰→水の洗礼→使徒パウロによる按手→聖霊降臨。
使徒の働きから教理を導き出してはならない。パウロ書簡の中にこそ、適用すべき真理がある。パウロは、聖霊を受けていない信者はいないと教えている(ロマ8:9、1 コリ12:13 参照)。体験によって聖書の教えを吟味するのではなく、聖書の教えによって体験を吟味する必要がある。神の約束は、その時体験的に分からなくても、必ず分かるようになる。
きょうの祈り
恵み深い父なる神さま。聖書の教えを正しく理解し、正しく適用することができるよう、御霊によって助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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