25 真夜中ごろ、パウロとシラスが神に祈りつつ賛美の歌を歌っていると、ほかの囚人たちも聞き入っていた。
26 ところが突然、大地震が起こって、獄舎の土台が揺れ動き、たちまちとびらが全部あいて、みなの鎖が解けてしまった。
27 目をさました看守は、見ると、牢のとびらがあいているので、囚人たちが逃げてしまったものと思い、剣を抜いて自殺しようとした。
これまでの流れは、以下のようなものである。①ルデヤとその家族が福音を信じ、洗礼を受けた。②占いの霊につかれた若い女奴隷が解放された。③そのことが原因で、パウロとシラスは投獄された。
「真夜中ごろ、パウロとシラスが神に祈りつつ賛美の歌を歌っていると、ほかの囚人たちも聞き入っていた」。(1)パウロとシラスは、真夜中ごろに起きていた。眠れないのは当然であろう。①背中から血が流れ、体全体に激痛が走っていた。②足かせが体の自由を奪っていた。(2)「神に祈りつつ賛美の歌を歌っていると」とある。暗闇の中から、パウロとシラスの声が聞こえて来た。これは、祈りとヘブル語の歌の朗詠の声である。恐らく、痛みを忘れるための祈りと朗詠であろう。彼らの霊は、打ちひしがれてはいなかった。彼らの信仰は、状況に支配されていなかったのである。(3)「ほかの囚人たちも聞き入っていた」。この祈りと賛美を聞いていたのは、神だけではなかった。①「エパクロアオマイ」という動詞が使われているが、これは、朗読や音楽を、喜びながら聞くという意味である。②他の囚人たちは、聞いたことのないヘブル語の祈りと賛美を楽しんでいたのである。
「ところが突然、大地震が起こって、獄舎の土台が揺れ動き、たちまちとびらが全部あいて、みなの鎖が解けてしまった」。(1)パウロとシラスの祈りと賛美の最中に、突然、地震が起こった。古代、この地方での地震は珍しいことではなかったが、これは、タイミングの奇跡である。(2)これは、大地震であった。①獄舎の土台が揺れ動いた。②扉の全部が開いた。③囚人たち全員の鎖が解けてしまった。④しかし、建物が破壊されることはなかった。
「目をさました看守は、見ると、牢のとびらがあいているので、囚人たちが逃げてしまったものと思い、剣を抜いて自殺しようとした」。(1)地震で目を覚ました看守は仰天した。また、牢の扉が開いているのを見て、囚人たちが逃げてしまったと思い込んだ。(2)看守は、剣を抜いて自殺しようとした。囚人を逃がした場合は、その囚人が受けるべき刑を受けるのが決まりであった。いかなる状況でも、弁解は許されない。看守は、死刑を覚悟した。彼は、公開処刑の辱めを避けるために、短剣を胸に当てて自殺しようとした。
投獄状態の中に、地震という方法で神が介入された。神にとって不可能なことはない。私たちの人生に神の介入があるように求めよう。
きょうの祈り
全知全能なる神よ。あなたにとって不可能なことは何一つありません。それゆえ、きょうも、あなたを信頼します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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歴代誌 第二31~32、詩篇145~146
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