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使徒の働き13:14 ~ 15

14 しかし彼らは、ペルガから進んでピシデヤのアンテオケに行き、安息日に会堂に入って席に着いた。

15 律法と預言者の朗読があって後、会堂の管理者たちが、彼らのところに人をやってこう言わせた。「兄弟たち。あなたがたのうちどなたか、この人たちのために奨励しょうれいのことばがあったら、どうぞお話しください。」

ピシデヤのアンテオケ(1)

会堂訪問

「しかし彼らは、ペルガから進んでピシデヤのアンテオケに行き、安息日に会堂に入って席に着いた」。(1)ペルガからさらに約160 キロ北に行くと、ピシデヤのアンテオケに着く。彼らは、東西に延びるタウルス山脈を徒歩で横断した。この一帯は非常に険しい地形で、盗賊が潜んでいた(洞窟が多く存在する)。ピシデヤのアンテオケは、海抜約1,000 メートルに位置するローマの植民地で、小アジアの東西の交易の中心地でもあった。(2)この町には、大きなユダヤ人共同体があった。つまり、会堂があった。すでに確立した宣教の原則に従って、パウロとバルナバは、安息日に会堂を訪問した。「先ずユダヤ人に、次に異邦人に」というのが伝道の原則である。
「律法と預言者の朗読があって後、会堂の管理者たちが、彼らのところに人をやってこう言わせた。『兄弟たち。あなたがたのうちどなたか、この人たちのために奨励のことばがあったら、どうぞお話しください』」。(1)会堂での礼拝順序は次のようになっていた。礼拝を始めるための儀式的祈りがあった。次に「シェマー」の朗詠があった。「聞け、イスラエルよ。【主】は私たちの神。【主】はただひとりである」という祈りである(申6:4 と民153741 から取られた祈り)。「アミダー」という共同体の祈り(「十八祈祷文」と言われる)が唱えられた。次に、その週に課された「トーラー」からの朗詠があった。さらに、その週に課された「ハフタラー」(預言者)からの朗詠があった。「預言者」とは、預言書と歴史書の一部(ヨシュア、士師、サムエル、列王記)のことである。最後に、短い奨励しょうれいのメッセージが語られた。(2)著名なゲストや巡回ラビが出席していた場合、奨励を依頼する習慣があった。これは、訪問者に歓迎の意を表明するためである。と同時に、同じラビの話によって、礼拝がマンネリ化しないためでもあろう。(3)この日は、パウロとバルナバに奨励の依頼があった。その招きに応えて立ったのは、パウロであった。
パウロは、無理を言って奨励を語ったのではなく、依頼されて語ったのである。会堂の存在や訪問者に奨励を依頼する習慣は、すべて神の摂理による。神は、パウロとバルナバが伝道を開始するはるか前から、状況を整えておられた。私たちの前にも、主によって用意された道がある。日々、神の摂理の御手を見る人は幸いである。

きょうの祈り

全知全能なる神よ。あなたは、その御手によって全てを導いておられます。きょう、あなたが用意してくださった道を歩みます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エステル記3~4、ペテロの手紙 第一1

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