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使徒の働き13:1 ~ 3

1 さて、アンテオケには、そこにある教会に、バルナバ、ニゲルと呼ばれるシメオン、クレネ人ルキオ、国主ヘロデの乳兄弟ちきょうだいマナエン、サウロなどという預言者や教師がいた。

2 彼らが主を礼拝し、断食をしていると、聖霊が、「バルナバとサウロをわたしのために聖別して、わたしが召した任務につかせなさい」と言われた。

3 そこで彼らは、断食と祈りをして、ふたりの上に手を置いてから、送り出した。

バルナバとサウロの派遣(1)

文脈の確認

使徒の働きは、以下のように3 区分される。エルサレムでの宣教(使1:1 ~ 8:4)、ユダヤとサマリヤでの宣教(使8:5 ~ 1225)、地の果てまでの宣教(使13:1 ~ 2831)。使徒13 章から、第3 の区分が始まる。地理的には、福音がイスラエルの地を出てローマ世界全体に及んで行く。
パウロの伝道旅行は、3 回行われた。第一次伝道旅行(13:1 ~ 1428)、第二次伝道旅行(15361822)、第三次伝道旅行(18232116)。使徒の働きには「伝道旅行」という名称は出て来ないが、この用語は学びのために役に立つ。アンテオケ教会が、これらの伝道旅行のホームベースとなる。各伝道旅行は、アンテオケから始まり、パウロがアンテオケに帰還した時点で終わる。最後の伝道旅行は例外で、パウロがカイザリヤに着いたところで終わる。第一次伝道旅行は、紀元48 年春から49 年秋まで、約1 年半続いた。

アンテオケ教会のリーダーたち

「さて、アンテオケには、そこにある教会に、バルナバ、ニゲルと呼ばれるシメオン、クレネ人ルキオ、国主ヘロデの乳兄弟マナエン、サウロなどという預言者や教師がいた」。(1)「さて」(英語でNow)とあるが、これは紀元48 年3 月頃のことである。バルナバがタルソにいたサウロをアンテオケに連れて来てから、約6 年が経過した。その間、アンテオケ教会は質量ともに成長した。教会成長には目的がある。エルサレム教会は依然として母教会だが、異邦人伝道の基地となるのは、アンテオケ教会である。(2)アンテオケ教会では、5 人のリーダーたちが共同牧会を行っていた。この教会では、多様な背景を持つリーダーたちが奉仕をしていた。つまり、良き弟子訓練が行われていたのである。(3)この教会は、コスモポリタン的な性格を持っていた。ここでは、皮膚の色や出自などは問題ではなく、同じ神を信じていることだけが重要であった。(4)ルカは、バルナバとサウロを含め、5 人のリーダーたちの名を挙げている(次回詳細に学ぶ)。
アンテオケ教会は、世界宣教に乗り出す最初の教会となった。教会成長には目的がある、ということを覚えよう。祝福を受けた者には、その祝福を他者に届けるという使命が与えられている。

きょうの祈り

天の父なる神さま。すべてのことには目的があると知りました。どうか、私を祝福を届ける器として用いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

伝道者の書9~10、詩篇111~112

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