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使徒の働き12:20 ~ 23

20 さて、ヘロデはツロとシドンの人々に対して強い敵意を抱いていた。そこで彼らはみなでそろって彼をたずね、王の侍従ブラストに取り入って和解を求めた。その地方は王の国から食糧を得ていたからである。

21 定められた日に、ヘロデは王服を着けて、王座に着き、彼らに向かって演説を始めた。

22 そこで民衆は、「神の声だ。人間の声ではない」と叫び続けた。

23 するとたちまち、主の使いがヘロデを打った。ヘロデが神に栄光を帰さなかったからである。彼は虫にかまれて息が絶えた。

円形劇場での演説(2)

ヘロデの死

「するとたちまち、主の使いがヘロデを打った。ヘロデが神に栄光を帰さなかったからである。彼は虫にかまれて息が絶えた」。(1)神は直ちにヘロデの上に裁きを下された。「主の使い」とは、激痛のことである。裁きが下った理由は、ヘロデが神に栄光を帰さなかったからである。イザヤ42:8 を見てみよう。「わたしは【主】、これがわたしの名。わたしの栄光を他の者に、わたしの栄誉を刻んだ像どもに与えはしない」。(2)「彼は虫にかまれて息が絶えた」とある。これは、寄生虫(25 センチ以上もある)によって腸壁ちょうへきが食いちぎられることである。古代世界では、この死因は珍しくなかった。これは最悪の死因と考えられていた。ヘロデは円形劇場から王宮に運ばれ、そこで5 日間苦しみ(ヨセフスの記録)、彼は54 歳で死んだ。(3)ヘロデの死後にユダヤ総督になるのは、ペリクス、そして、フェストである。それに続いて、ヘロデ・アグリッパ2 世(ヘロデ大王の曽孫)が王となる。

小さな反キリスト

ヘロデ・アグリッパは、小さな反キリストのような存在である。ヨハネはこう書いている。「小さい者たちよ。今は終わりの時です。あなたがたが反キリストの来ることを聞いていたとおり、今や多くの反キリストが現れています。それによって、今が終わりの時であることがわかります」(1 ヨハ2:18)。(1)「終わりの時」とは、神の人類救済計画の最後の段階という意味である。将来現れる反キリストと、すでに存在している反キリストを区別する必要がある。(2)反キリストとは、誤った教理を広める人、神に栄光を帰さない人である。多くの反キリストの存在は、今が終わりの時であることを証明している。
ヘロデの死に至る6 つのステップを見てみよう。彼は、ヤコブを捕らえ、斬首した。彼は、ペテロを捕らえ、種なしパンの祭りの最後に殺そうとした。しかし神は、奇跡的にペテロを救出された。ヘロデは、この啓示に背を向け、神に栄光を帰すことを拒否した。彼は、自分の兵士たち16 人の命を奪った。彼はカイザリヤで神のように振る舞った。使徒102526 のペテロとは正反対である。ヘロデ・アグリッパは、最も悲惨な死に方をした。
神に栄光を帰さないことは、最大の罪である。聖書が書かれた目的は、「神の栄光」である。自分の人生が、神の栄光を反映させたものとなるように祈ろう。

きょうの祈り

聖なる神よ。どうか、私の人生が、あなたの栄光を反映させるものとなるよう、助け導いてください。聖霊によって満たしてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

伝道者の書5~6、ヘブル人への手紙10

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