3 ある日の午後三時ごろ、幻の中で、はっきりと神の御使いを見た。御使いは彼のところに来て、「コルネリオ」と呼んだ。
4 彼は、御使いを見つめていると、恐ろしくなって、「主よ。何でしょうか」と答えた。すると御使いはこう言った。「あなたの祈りと施しは神の前に立ち上って、覚えられています。
5 さあ今、ヨッパに人をやって、シモンという人を招きなさい。彼の名はペテロとも呼ばれています。
6 この人は皮なめしのシモンという人の家に泊まっていますが、その家は海べにあります。」
「ある日の午後三時ごろ、幻の中で、はっきりと神の御使いを見た。御使いは彼のところに来て、『コルネリオ』と呼んだ」。(1)午後3 時は、ユダヤ教の祈りの時間である。①午前9 時と午後3 時は、神殿でいけにえを捧げる時間である。②その時間に、コルネリオは祈っていた。(2)コルネリオは、幻の中で、神からのメッセージを携えて来た天使を見た。後に彼は、「輝いた衣を着た人が、私の前に立って」(使10:30)と証言している。彼は、ぼんやりとではなく、はっきりと(鮮明に)天使を見たのである。(3)天使は、「コルネリオ」と彼の名を呼んだ。神はコルネリオの名をご存じであるが、遣わされた天使もそれを知っていた。神は私たちの名を知っておられる。何という幸いであろうか。
「彼は、御使いを見つめていると、恐ろしくなって、『主よ。何でしょうか』と答えた。すると御使いはこう言った。『あなたの祈りと施しは神の前に立ち上って、覚えられています』」。(1)歴戦の強者であるコルネリオが、恐ろしくなった。①これは、神に対する畏怖の念であろう。彼は、自分の前に立っているのが神から遣わされた天使であることを理解したのである。②彼は、「主よ。何でしょうか」と答えた。口語訳は、「主よ、なんでございますか」と訳している。「主よ」(キュリエ)は、「ご主人さま」(英語のsir)という意味であろう。これは、謙遜な応答の言葉である。(2)天使はこう答えた。①コルネリオの祈りと施しは、本物である。②それゆえ、神に覚えられている。(3)本物でなければ、神に喜ばれることはない。マタイ26:13 にはこうある(ベタニヤのマリアに関する主イエスのことば)。「まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、この福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう」
「さあ今、ヨッパに人をやって、シモンという人を招きなさい。彼の名はペテロとも呼ばれています。・・・」。(1)天使の命令は以下の内容であった。①ヨッパに使者を送る。②シモンという人を招く。彼の名はペテロとも呼ばれている。これは、皮なめしのシモンと区別するための情報である。③この人は、皮なめしのシモンという人の家に泊まっている。「その家は海ベにあります」とは、町の外にあることを意味する。
真剣に神を求めていたコルネリオに、神は答えてくださった。真実な信仰と祈りは、神に覚えられている。
きょうの祈り
恵み深い父なる神さま。あなたは、真実な信仰と祈りに答えてくださいます。きょうも、あなたを見上げて歩みます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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ミカ書5~6、テサロニケ人への手紙 第二3
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