1 さて、カイザリヤにコルネリオという人がいて、イタリヤ隊という部隊の百人隊長であった。
2 彼は敬虔な人で、全家族とともに神を恐れかしこみ、ユダヤの人々に多くの施しをなし、いつも神に祈りをしていたが、
「彼は敬虔な人で、全家族とともに神を恐れかしこみ、ユダヤの人々に多くの施しをなし、いつも神に祈りをしていたが、」。百人隊長コルネリオの特徴を見てみよう。
(1)彼は、敬虔な人であった。「敬虔な人」とは、「信仰心あつく」(新共同訳)、「信心深く」(口語訳)という意味である。(2)さらに彼は、「神を恐れかしこむ」人であった。彼はユダヤ教への改宗者ではない。割礼は受けていないが、ユダヤ人の神を礼拝している人である。つまり彼は、「神を恐れる異邦人」と呼ばれる人であった。彼は、ユダヤ人が信じる唯一の神を認め、ユダヤ教の会堂で礼拝していた異邦人である。当時は、道徳的退廃と霊的不毛がローマ世界に広がっていた。それゆえ、霊的渇望の癒しを求めてユダヤ人の神を礼拝するローマ人たちが増えていた。(3)コルネリオだけでなく、「全家族」が同じ信仰を持っていた。通常は、兵役に就いている者には結婚は許されなかった。ルカの記録だけでは、コルネリオが結婚していたかどうかは不明である。ここでの「家族」(英語のhousehold)とは、奴隷まで含めた概念である。(4)コルネリオは、「ユダヤの人々に多くの施しを」していた。この善行は、内的敬虔の外的表現である。彼は、アブラハムの子孫に愛を示していたのである。恐らく彼は、施しの習慣をユダヤ人から学んだのであろう。今日でも、ユダヤ人ほど施しをする民族はいない。(5)さらに彼は、「いつも神に祈りをしていた」。つまり、神に依存して生活していたのである。
(1)コルネリオは、ユダヤ人を祝福した。これは使徒の働きの中での記録である。(2)ルカは、その福音書の中で、2 人の百人隊長を紹介している。①ルカ7:2 ~ 5 には、カペナウムの百人隊長が登場する。彼は、ユダヤ人を愛し、彼らのために会堂を建てた。それゆえ、主イエスから祝福を受けた(しもべの病が癒された)。②ルカ23:47 には、十字架のそばに立つ百人隊長が登場する。彼は、「ほんとうに、この人は正しい方であった」と言った。(3)パウロは、彼に好意的な2 人の百人隊長と出会っている(使22:25 ~ 26、使27:3 参照)。
聖書に登場する百人隊長たちは、例外なしに高潔な人格を持ち、ユダヤ人に対して好意的である。私たちも、高潔な人格、神を恐れる信仰、ユダヤ人への愛を目標に歩もう。
きょうの祈り
天の父なる神さま。コルネリオのような高潔な人格、神への恐れ、ユダヤ人への愛を私にも備えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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ミカ書3~4、詩篇91~92
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