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使徒の働き9:32 ~ 35

32 さて、ペテロはあらゆる所を巡回したが、ルダに住む聖徒たちのところへも下って行った。

33 彼はそこで、八年の間もとこに着いているアイネヤという人に出会った。彼は中風ちゅうぶであった。

34 ペテロは彼にこう言った。「アイネヤ。イエス・キリストがあなたをいやしてくださるのです。立ち上がりなさい。そして自分で床を整えなさい。」すると彼はただちに立ち上がった。

35 ルダとサロンに住む人々はみな、アイネヤを見て、主に立ち返った。

ペテロの奉仕(2)

ルダでの奉仕

ペテロは、ルダに住む聖徒たちのところへも下って行った。余談だが、1972年5 月30 日、「日本赤軍」によるテロ事件が起こった(ロッド空港乱射事件)。それが起こった場所が、聖書時代のルダである。
ルダという町について確認してみよう。(1)ヘブル語聖書では、ロデ(ロッド)という名で知られていた(1 歴8:12)。この町はエルサレムの北西40 キロのところにある。エルサレムから地中海に至る道の3 分の2 くらいのところ、シャロン平原の南端に位置する町であった。(2)多くの異邦人が住んでいたが、それでもここは重要なユダヤ人の町であった。ルダにはユダヤ人信者の群れが存在していたが、恐らく、ピリポの伝道の実であろう(使8:40 参照)。
「彼はそこで、八年の間も床に着いているアイネヤという人に出会った。彼は中風であった。ペテロは彼にこう言った。『アイネヤ。イエス・キリストがあなたをいやしてくださるのです。立ち上がりなさい。・・・』すると彼はただちに立ち上がった」。(1)主イエスの奉仕の中にも似たような事例があった。カペナウムで、中風の人が4 人の友人にかつがれて屋根から降ろされた時、イエスは、「『あなたの罪はゆるされた』と言うのと、『起きて歩け』と言うのと、どちらがやさしいか」と問い、その中風の人をいやされた(マタ9:5 ~ 6)。(2)さらに、ベテスダの池では、38 年もの間、病気にかかっている人が癒された(ヨハ5:8)。(3)イエスとペテロの言葉を比較してみよう。「起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい」(イエス)。「起きて、床を取り上げて歩きなさい」(イエス)。「立ち上がりなさい。そして自分で床を整えなさい」(ペテロ)。とてもよく似ている。(4)ペテロは、イエス・キリストが癒し主であることを明確に宣言している。「アイネヤ。イエス・キリストがあなたをいやしてくださるのです」。アイネヤは、ただちに立ち上がった。この癒しによって、ペテロの使徒としての権威は証明された。
「ルダとサロンに住む人々はみな、アイネヤを見て、主に立ち返った」。このしるしは、ルダとシャロンに住む多くの人々を信仰に導いた。「主に立ち返った」とは、主を信じて救われたという意味である。
使徒の働きは、復活のイエスがどのように働かれたかを記録した書である。今もイエスは、私たちを通して罪人を救おうとしておられる。主イエスの愛と恵みを届けるうつわにならせていただこうではないか。

きょうの祈り

天の父よ。どうか、私を主イエスの愛と恵みを届ける器として用いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨナ書1~2、テサロニケ人への手紙 第二1