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使徒の働き9:19 b~ 21

19 食事をして元気づいた。サウロは数日の間、ダマスコの弟子たちとともにいた。

20 そしてただちに、諸会堂で、イエスは神の子であると宣べ伝え始めた。

21 これを聞いた人々はみな、驚いてこう言った。「この人はエルサレムで、この御名を呼ぶ者たちを滅ぼした者ではありませんか。ここへやって来たのも、彼らを縛って、祭司長たちのところへ引いて行くためではないのですか。」

サウロのダマスコでの伝道(2)

その後のサウロ

サウロがダマスコにどれくらいの期間滞在したかは、分からない。その後のサウロの動きは、次のようになる。(1)サウロは、ダマスコからアラビヤに出て行く。ガラテヤ1:1617 には、こう書かれている。「異邦人の間に御子を宣べ伝えさせるために、御子を私のうちに啓示することをよしとされたとき、私はすぐに、人には相談せず、先輩の使徒たちに会うためにエルサレムにも上らず、アラビヤに出て行き、またダマスコに戻りました」。使徒9:2122 の間に、彼はアラビヤに行ったのであろう。(2)その後彼は、再びダマスコに戻った。次回、より詳細にサウロの動きを取り上げる。

サウロの宣教の対象

サウロは異邦人のための使徒だが、宣教の対象は異邦人だけではなかった。彼は、ローマ1:16 で宣教の原則を記している。「私は福音をはじとは思いません。福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です」。サウロの宣教の戦略は、「先ずユダヤ人に、次に異邦人に」である。彼は、先ず会堂を訪問して、ユダヤ人に福音を伝えた。そこには、「神を恐れる異邦人」と「門の異邦人」がいて、彼らもパウロのメッセージに耳を傾けた。

サウロのメッセージの内容

(1)サウロのメッセージの焦点しょうてんは、「イエスは神の子である」というものであった。(2)「神の子」という言葉は、様々な意味を持っていた。イスラエルの民(ホセ11:1)、イスラエルの王(2 サム7:14)、そして、メシア(詩2:7)。「わたしは【主】の定めについて語ろう。主はわたしに言われた。『あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ』」。(3)「子(son)」という言葉は、その人の信仰や性質を表すために用いられる。バルナバは「慰めの子」、ヤコブとヨハネは「ボアネルゲ」(雷の子)、クリスチャンは、「アブラハムの子孫」(ガラ3:7)。(4)イエスが自らを「神の子」と主張した時、イエスは自らの神性を主張しているのである。(5)サウロは、イエスは神であると主張した(使9:22 参照)。パウロによれば、「イエス=神の子=キリスト=神」である。イエスとは誰かという問いに対しては、これ以外に答えはない。私たちもまた、この真理を信じる者たちである。

きょうの祈り

天の父なる神さま。イエスは人の子、キリスト、神です。きょうもこの真理に歩みます。どうか導いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨエル書1~3、テサロニケ人への手紙 第一3