26 ところが、主の使いがピリポに向かってこう言った。「立って南へ行き、エルサレムからガザに下る道に出なさい。」(このガザは今、荒れ果てている。)
27 そこで、彼は立って出かけた。すると、そこに、エチオピヤ人の女王カンダケの高官で、女王の財産全部を管理していた宦官のエチオピヤ人がいた。彼は礼拝のためエルサレムに上り、
28 いま帰る途中であった。彼は馬車に乗って、預言者イザヤの書を読んでいた。
(1)伝道者ピリポの奉仕は、バウンダリー(境界線)を越える奉仕であった。①大きなバウンダリーは、ユダヤ人とサマリヤ人の間にあったものである。ピリポはその境界線を越え、サマリヤ人伝道を行った。②それよりも小さなバウンダリーは、ユダヤ人とエチオピア人の改宗者との間にあったものだが、ピリポはその境界線も越える。
(2)福音は、ユダヤ人、サマリヤ人、異邦人へと伝わっていく。2 つの点に注目しよう。①伝道の主体は、復活のイエスである。②主イエスは、様々な方法と人をお用いになる。この2 つの原則は、今も変わらない。
エチオピア人の宦官の救いの箇所を分割すると、以下のようになる。①天使による導き(26 ~ 28 節)。②聖霊による導き(29 ~ 31 節)。③みことばによる導き(32 ~ 35 節)。④見えない御手(摂理)による導き(36 ~ 40 節)。
「ところが、主の使いがピリポに向かってこう言った。『立って南へ行き、エルサレムからガザに下る道に出なさい。』(このガザは今、荒れ果てている。) そこで、彼は立って出かけた」(1)サマリヤ人伝道に関しては、ピリポに対する神からの命令はなかった。ピリポが自主的にサマリヤ人に向かってキリストを伝えたのである。しかしここでは、天使がピリポに命じている(これは、復活のキリストの命令である)。(2)本来なら、ピリポは使徒たちと行動をともにし、サマリヤの村々での伝道を継続したはずである。しかし天使は、ピリポに方向転換を命じた。(3)これは、実り多い宣教地から、荒野への移動である。人間的には好ましくない移動だが、ピリポは命令に従った。(4)エルサレムから約80 キロ歩くと、ガザに至る。ペリシテ人の古代都市ガザは、前93 年に破壊され、前57 年に再建された。ピリポが歩いた道路は、ガザの遺跡を通過し、新ガザに至る荒野の道である。ピリポは、天使の命令に従順であった。
私たちは、日々、どの道を歩くかの選択を迫られている。自分の願いを横に置いて、神の導きを求める習慣を身に付けよう。荒野の道のように見えても、そこには神が用意された祝福が必ず待っているのだから。
きょうの祈り
天の父なる神さま。あなたが導かれる道には祝福があります。あなたの御心に従います。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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