18 使徒たちが手を置くと御霊が与えられるのを見たシモンは、使徒たちのところに金を持って来て、
19 「 私が手を置いた者がだれでも聖霊を受けられるように、この権威を私にも下さい」と言った。
20 ペテロは彼に向かって言った。「あなたの金は、あなたとともに滅びるがよい。あなたは金で神の賜物を手に入れようと思っているからです。
21 あなたは、このことについては何の関係もないし、それにあずかることもできません。あなたの心が神の前に正しくないからです。
22 だから、この悪事を悔い改めて、主に祈りなさい。あるいは、心に抱いた思いが赦されるかもしれません。
23 あなたはまだ苦い胆汁と不義のきずなの中にいることが、私にはよくわかっています。」
24 シモンは答えて言った。「あなたがたの言われた事が何も私に起こらないように、私のために主に祈ってください。」
「使徒たちが手を置くと御霊が与えられるのを見たシモンは、使徒たちのところに金を持って来て、『私が手を置いた者がだれでも聖霊を受けられるように、この権威を私にも下さい』と言った」。(1)シモンは、未だに魔術師の発想で行動している。彼は、ペテロとヨハネが発揮した超自然の力に感銘を受け、自分もその力を得たいと願った。つまり、「大能と呼ばれる、神の力」というタイトルの回復を願ったのである。彼には、聖霊によるバプテスマの意味を理解する霊的洞察力がなかった。(2)魔術師の世界では、魔術的力は金で売買できるというのが常識である。①シモンは、金銭で聖霊を付与する力を買おうとした。②英語の「simony」(サイモニィ)という言葉は、ここから出た。「聖職の売買」や「聖なるもので利得を得る」ことを意味する。
「ペテロは彼に向かって言った。『あなたの金は、あなたとともに滅びるがよい。あなたは金で神の賜物を手に入れようと思っているからです。・・・』」。(1)ペテロの厳しい言葉は、シモンが救われていないことを示している。①「あなたの金は、あなたとともに滅びるがよい」。もし彼が信者なら、滅びることはないはずである(ヨハ3:16)。②「あなたは、このことについては何の関係もないし、それにあずかることもできません」。もし彼が信者なら、信者の交わりの中にいたはずである。③「あなたの心が神の前に正しくないからです」。これは、救われていない人の心の状態を描写したものである。
「だから、この悪事を悔い改めて、主に祈りなさい。あるいは、心に抱いた思いが赦されるかもしれません。・・・」。(1)ペテロはシモンに、真の悔い改めと主イエスへの信頼を勧めた。「あるいは、心に抱いた思いが赦されるかもしれません」とあるが、シモンの罪の重さを考えると、ペテロは赦しの確信を持てなかったのであろう。(2)「あなたはまだ苦い胆汁と不義のきずなの中にいる」。これもまた、救われていない人の描写である。
「あなたがたの言われた事が何も私に起こらないように、私のために主に祈ってください」。(1)シモンの言葉は、真の悔い改めからはほど遠いものである。①彼は、イエス・キリストにではなく、人間に依存している。②彼は、罪を悲しむのではなく、罪の結果だけを恐れている。③彼には、新生した信者が持っている霊性がない。
救いに至る信仰とは、イエスがメシアであることを認め、イエスに人生の主権を明け渡すことである。
きょうの祈り
天の父なる神さま。どうか、真理を理解する霊的洞察力を与えてください。聖霊で満たしてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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