16 彼らは言った。「あの人たちをどうしよう。あの人たちによって著しいしるしが行われたことは、エルサレムの住民全部に知れ渡っているから、われわれはそれを否定できない。
17 しかし、これ以上民の間に広がらないために、今後だれにもこの名によって語ってはならないと、彼らをきびしく戒めよう。」
18 そこで彼らを呼んで、いっさいイエスの名によって語ったり教えたりしてはならない、と命じた。
19 ペテロとヨハネは彼らに答えて言った。「神に聞き従うより、あなたがたに聞き従うほうが、神の前に正しいかどうか、判断してください。
20 私たちは、自分の見たこと、また聞いたことを、話さないわけにはいきません。」
21 そこで、彼らはふたりをさらにおどしたうえで、釈放した。それはみなの者が、この出来事のゆえに神をあがめていたので、人々の手前、ふたりを罰するすべがなかったからである。
22 この奇蹟によっていやされた男は四十歳余りであった。
議員たちは、ペテロとヨハネを議会から退場させ、内密の協議を始めた。「あの人たちをどうしよう。…今後だれにもこの名によって語ってはならないと、彼らをきびしく戒めよう」。(1)否定出来ない事実がある。①ペテロとヨハネによって奇跡が行われた。②エルサレムの住民全部がそれを知っている。③それを否定すれば、自分たちに非難が向けられる。④最善の方法は、判決を下すことではなく、握りつぶすことである。(2)「今後だれにもこの名によって語ってはならない」と命じる。「この名」(this name)と「この男」(this man)は、婉曲語である。彼らは、「イエス」という名を口にしたくないのである。(3)「彼らをきびしく戒めよう」の訳は、種々ある。「彼らを脅しておこう」(新改訳2017)、「脅しておこう」(新共同訳)、「おどしてやろうではないか」(口語訳)。つまり、処罰するぞと脅迫したのである。(4)サンヘドリンは、二人の大胆さを過小評価した。彼らは、脅迫すれば沈黙するにちがいないと思い込んだのである。(5)サンヘドリンは、二人に対して2 つのことを禁止した。①個人的な会話の中でイエスについて語ってはならない。②公のメッセージによってイエスについて教えてはならない。
「神に聞き従うより、あなたがたに聞き従うほうが、神の前に正しいかどうか、判断してください。私たちは、自分の見たこと、また聞いたことを、話さないわけにはいきません」。(1)無学な者が、知恵あるイスラエルの指導者たちに挑戦した。①神に聞き従うよりも、人に聞き従うほうが、神の前に正しいのか。②これで、立場が逆転した。③もし指導者たちが正直であるなら、二人の言うことを認めたはずである。(2)ペテロとヨハネは、神への忠誠心を第一にした。①彼らは、イエスと生活をともにした。②彼らは、イエスの十字架の死を目撃した。③彼らは、イエスの埋葬、復活、昇天を目撃した。④彼らは、目撃者として証言しないわけにはいかない。(3)サンヘドリンの弱みは、ペテロとヨハネを処罰出来ないことである。①奇跡は確かに起こった。②この奇跡のゆえに、みなの者が神を賛美していた。③癒された男は有名な男で、年齢は40 歳余りであった。そこで、二人をさらに脅したうえで釈放した。
目撃者である弟子たちの証言を無視する者は、愚か者である。私たちは、信じていのちを得る者たちである。
きょうの祈り
父なる神さま。真実から目をそらすのではなく、信じて受け入れる者とならせてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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エレミヤ書1~2、コリント人への手紙 第一12
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