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使徒の働き2:5~6

5さて、エルサレムには、敬虔けいけんなユダヤ人たちが、天下のあらゆる国から来て住んでいたが、

6この物音が起こると、大ぜいの人々が集まって来た。彼らは、それぞれ自分の国のことばで弟子たちが話すのを聞いて、驚きあきれてしまった。

巡礼者たちの驚き

エルサレムに滞在する巡礼者たち

「さて、エルサレムには、敬虔なユダヤ人たちが、天下のあらゆる国から来て住んでいたが、」。(1)祭りの期間、エルサレムは巡礼者たちでごった返していた。イスラエル全土から、また、離散の地から巡礼者たちがエルサレムに上って来ていたからだ。離散の地に住むユダヤ人をディアスポラと呼ぶ。(2)彼らは、「敬虔なユダヤ人たち」であった。彼らは、イスラエルのなぐさめられることを待ち望むユダヤ人である。また、死んでエルサレムに埋葬されることを願うユダヤ人でもある。ルカは、シメオンを敬虔な人と呼んでいる。「・・・エルサレムにシメオンという人がいた。この人は正しい、敬虔な人で、イスラエルの慰められることを待ち望んでいた。・・・」(ルカ2:25)。(3)彼らは、「天下のあらゆる国から来て住んでいた」。「住んでいた」は「カトイケオウ」という動詞であるが、ここでは、「滞在していた」という意味であろう。当時の旅行は、高価で時間もかかった。そこで、過越の祭りから五旬節の祭りまでの50日間、そのままエルサレムに滞在するユダヤ人が多くいた。(4)1年の間のこの2ヶ月間に、イエスの十字架刑、復活、聖霊降臨の出来事が起こり、使徒たちの伝道が始まったのは、偶然ではない。

驚きあきれる巡礼者たち

(1)激しい風が吹いて来るような響きと、炎のような分かれた舌の現れは、瞬時で終わった。それを目撃出来たのは、恐らく120人の信者たちだけであろう。その直後に、12使徒たちは他国の言葉で語り始めた。(2)大勢の巡礼者たちが、激しい風が吹いて来るような響きを聞いて集まって来た。シャカイナグローリーは去っていたが、彼らは、使徒たちが他国の言葉を語るのを聞くことが出来た。新共同訳は、こう訳している。「この物音に大勢の人が集まって来た。そして、だれもかれも、自分の故郷の言葉が話されているのを聞いて、あっけにとられてしまった」。巡礼者たちが驚いた理由は、使徒たちが習ったことがないはずの方言(巡礼者たちの故郷の言葉)で話していたからである。(3)使徒たちに与えられた異言の賜物たまもの(学んだことのない言葉を話す能力)は、巡礼者たちの関心を買うための「しるし」であった。巡礼者たちは、超自然的なことが起こっていることを察知さっちし、ペテロのメッセージに耳を傾けた。
すべてのことが、神の方法とタイミングで進んでいることに注目しよう。私たちの神は、きょうも生きておられる。

きょうの祈り

全知全能なる神よ。すべてのことは、あなたのタイミングと方法で進んでいます。きょうもあなたに信頼を置きます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

イザヤ書20~21、ローマ人への手紙10

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