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使徒の働き1:23 ~ 26

23 そこで、彼らは、バルサバと呼ばれ別名をユストというヨセフと、マッテヤとのふたりを立てた。

24 そして、こう祈った。「すべての人の心を知っておられる主よ。

25 この務めと使徒職の地位をがせるために、このふたりのうちのどちらをお選びになるか、お示しください。ユダは自分のところへ行くために脱落だつらくして行きましたから。」

26 そしてふたりのためにくじを引くと、くじはマッテヤに当たったので、彼は十一人の使徒たちに加えられた。

使徒の補充

12 番目の使徒

「そこで、彼らは、バルサバと呼ばれ別名をユストというヨセフと、マッテヤとのふたりを立てた」。(1)最初の候補者は、「バルサバと呼ばれ別名をユストというヨセフ」であった。彼の名はヨセフであるが、ニックネームが2 つあった。ヘブル名は、バルサバである(安息日の息子という意味)。ローマ名は、ユストである。(2)2 番目の候補者は、マッテヤであった。彼に関しては、ここ以外に情報がない。伝承では、エチオピアで伝道し、殉教じゅんきょうを遂げたとされている。
「すべての人の心を知っておられる主よ。この務めと使徒職の地位を継がせるために、このふたりのうちのどちらをお選びになるか、お示しください。ユダは自分のところへ行くために脱落して行きましたから」。(1)この祈りの根拠こんきょは何か。使徒の条件に合う人物が二人いるが、どちらを選ぶべきか分からない。しかし、神はすでに選んでおられる。そこで彼らは、神の選びが明らかにされることを求めた。(2)彼らが採用した方法は、「くじ」である。これは、旧約聖書の教えにのっとった方法で、決して間違ってはいない(レビ16:8、ヨシ14:2、ネヘ103411:1、箴1633)。(2)両者の名前を記した石をかたうつわの中でり、最初に飛び出た石が当たりである。くじは、マッテヤに当たった。(3)聖霊降臨以降は、くじを引く必要はなくなった。つまり、旧約的教えが無効むこうになったのである。(4)これ以降、マッテヤの名は一度も出て来ない。しかし彼は、12 使徒の一人として、忠実に奉仕をした(使2:14、6:2)。(4)マッテヤの選びを疑問視する人がいるが、聖書にはこの方法を非難ひなんするような箇所は見当らない。パウロが12 番目の使徒になるはずだったと言う人もいるが、パウロは公生涯の期間イエスと生活をともにしていないので、その資格がない。使徒6:2には、「そこで、十二使徒は弟子たち全員を呼び集めてこう言った」とあるので、マッテヤを含めた12 人が権威をもって奉仕をしていたことが分かる。
第一義的な使徒は、12 使徒に限定される。彼らは、教会の土台となり(エペ2:20)、メシア的王国においては、12 の部族を裁くようになる(マタ1928)。使徒の補充ほじゅうが重要である理由は、そこにある。使徒職の継承けいしょうという概念がいねんも、回復という概念も、聖書にはない。ヤコブが死んでも(使12:2)、使徒職の補充はなかった。私たちにとって重要なことは、使徒たちの教えを忠実に守ることである。

きょうの祈り

天の父なる神さま。使徒たちは教会の土台となる役目を果たしました。使徒たちの教えを忠実に守れるよう、聖霊によって満たしてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

イザヤ書10~11、ローマ人への手紙7