15 そのころ、百二十名ほどの兄弟たちが集まっていたが、ペテロはその中に立ってこう言った。
イエスの昇天から聖霊降臨までの10 日間、信徒の群れは熱心に祈り、その中で、ペテロはリーダーとして行動を開始している。使徒の働きの前半は、ペテロを中心に物語が展開する(1 ~ 15 章)。ここで、ペテロの経歴を再確認しておこう。
(1)彼のヘブル名はシメオンである(使15:14 参照)。イエスが彼に与えたニックネームは、ギリシア語でPetros(ペテロ)、アラム語でKepha(ケパ)である。ペテロの名は、常に12 使徒のリストの最初に出て来る(マタ10:2、マコ3:16、ルカ6:14、使1:13)。
(2)ペテロとアンデレは兄弟で、ベツサイダ出身の漁師であった。彼らは、一番初期に召された弟子たちであるが、それより以前は、バプテスマのヨハネの弟子であった。
(3)ペテロは結婚しており、カペナウムで大きな家に住んでいた。この家は、会堂に近かった。イエスはその家で、ペテロの姑の熱病を癒したことがある。
(4)ペテロは、イエスに最も近かった3 人の弟子の中に入っていた(ペテロ、ヤコブ、ヨハネ)。
(5)ペテロは、イエスを3度拒否した(四福音書すべてにこの記録がある)。また彼は、復活のイエスを見た最初の使徒でもある。「すぐさまふたりは立って、エルサレムに戻ってみると、十一使徒とその仲間が集まって、『ほんとうに主はよみがえって、シモンにお姿を現された』と言っていた」(ルカ24:33 ~ 34)
(6)復活のイエスは、ペテロを教会の羊飼いに任命された(ヨハ21:15 ~17)。
(7)彼には、「天の御国の鍵」(複数形)が与えられた(マタ16:19)。彼はこの鍵を用いて、ユダヤ人、サマリヤ人、異邦人のために天の御国の門を開いた。使徒の働きの中では、ユダヤ人の救い(2 章)、サマリヤ人の救い(8 章)、異邦人の救い(10 章)と続く。
(8)ユダヤ的に言えば、ペテロはラビ長として奉仕をした。彼は、律法に関わることについて判断を下したり、罪を裁いたりした。彼の権威は、超自然的な力によって証明された。その例が、アナニヤとサッピラの死(使5:5)である。
(9)ペテロは、使徒15 章以降、巡回伝道者として奉仕をしたと思われる。
ペテロが成熟したキリストのしもべとなるために、神がどれほど忍耐されたかを思い起こそう。神は、忍耐しながら私たちを訓練しておられる。それは、父が子を訓練する様に似ている。神からの訓練を喜んで受けよう。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。今もあなたは神の子らを忍耐しながら訓練してくださっています。あなたの訓練を喜んでお受けします。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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