19 それでもこの民は、サムエルの言うことを聞こうとしなかった。そして言った。「いや。どうしても、私たちの上には王がいなくてはなりません。
20 私たちも、ほかのすべての国民のようになり、私たちの王が私たちをさばき、王が私たちの先に立って出陣し、私たちの戦いを戦ってくれるでしょう。」
21 サムエルは、この民の言うことすべてを聞いて、それを【主】の耳に入れた。
22 【主】はサムエルに仰せられた。「彼らの言うことを聞き、彼らにひとりの王を立てよ。」そこで、サムエルはイスラエルの人々に、「おのおの自分の町に帰りなさい」と言った。
サムエルは、王が持つであろう権利について民に説明しました。しかし民はその警告には耳を傾けようとせず、「いや。どうしても、私たちの上に王がいなくてはなりません」と応答しました。(1)民は、ほかのすべての国民のようになるために、王を求めました。つまり、他国の民が持っていた地位と政治形態を求めたのです。(2)「王が私たちをさばき」とあります。これは、各部族内のリーダーが部族を指導する体制から、ひとりの王が国を支配する体制への移行です。(3)彼らは、王が先頭に立って戦いを導いてくれることを期待しました。(4)サムエルは、民の言うことを聞いて、それを主の耳に入れました。主はそれを聞く前から民の心はご存知でした。ここでは、サムエルが主の指示を仰いでいるということです。
主はサムエルに、「彼らの言うことを聞き、彼らにひとりの王を立てよ」と命じます。これは、「許容的御心」と呼ばれるものです。民のかたくなさゆえに、主が譲歩されたということです。サムエルは民に、彼らの要求が主に聞き届けられたことを伝え、民をそれぞれの町に送り返します。さて、イスラエルの民の罪とはなんでしょうか。(1)神を退け、人間の王に頼ろうとしたことです。(2)もう一つは、神の時を無視して王を求めたことです。神はイスラエルに王が必要になることをご存知で、そのための人材を用意しておられました。それがダビデです。しかし、当時ダビデはまだ若過ぎました。それで、サウルが王に選ばれるのです。神の時を待てない者は、必ず墓穴を掘るようになります。
神からの究極的な答は、ホセア書13:9~11に書かれています。「イスラエルよ。わたしがあなたを滅ぼしたら、だれがあなたを助けよう。あなたを救うあなたの王は、すべての町々のうち、今、どこにいるのか。あなたのさばきつかさたちは。あなたがかつて、『私に王と首長たちを与えよ』と言った者たちは。わたしは怒ってあなたに王を与えたが、憤ってこれを奪い取る」。ここに書かれていることは、バビロン捕囚の際に成就しました。イスラエルの民を反面教師とし、神に信頼することの幸いを確認しましょう。
きょうの祈り
天の父よ。今私は、大声であなたへの信頼を告白します。試みの日に、私を守り支えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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民数記17~18、マタイの福音書12
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