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マルコの福音書16:9~11

9 〔さて、週の初めの日の朝早くによみがえったイエスは、まずマグダラのマリヤにご自分を現された。イエスは、以前に、この女から七つの悪霊を追い出されたのであった。

10 マリヤはイエスといっしょにいた人たちが嘆き悲しんで泣いているところに行き、そのことを知らせた。

11 ところが、彼らは、イエスが生きておられ、お姿をよく見た、と聞いても、それを信じようとはしなかった。

最初の目撃者

マグダラのマリヤ

きょうの箇所は、ヨハネの福音書201118と並行記事になっていますので、それを参考にしながら、より詳しく何が起こったのかを見てみましょう。(1)一度墓を去ったマリヤは、再びそこに戻っています。彼女は、依然として誰かがイエスのからだを運び去ったと思い込んでいます。(2)その時、復活のイエスが彼女のうしろに立たれました。しかし彼女は、その姿を見てもそれがイエスであるとは気づかなかったようです。イエスだと気づかなかった理由は、復活のからだがもとのからだからは大きく変化していたからです(ルカ241631参照)。(3)彼女は、「マリヤ」という呼びかけの声で、それがイエスであることに気づきます。(4)イエスは、「わたしにすがりついていてはいけません。わたしはまだ父のもとに上っていないからです」と説明しておられます。旧約聖書では、大祭司は犠牲の血を持って至聖所に入る前に、一連の聖めの儀式を行ないました。その儀式のあとでだれかが大祭司に触れたなら、大祭司は汚れを受けたことになり、最初から聖めの儀式をやり直さなければならなくなります。ここでイエスは、天の至聖所にご自身の血を携えて上ろうとしておられました。この時点で、人間がイエスに触れることは許されなかったのです。

女性の証言能力

マグダラのマリヤは、イエスの復活の最初の目撃者となり、嘆き悲しむ弟子たちにそれを報告に行きます。しかし弟子たちは、彼女の報告を信じようとはしませんでした。女性が最初の目撃者となったというのは、ユダヤ人の観点からすると非常に奇妙なことです。というのは、当時のユダヤの法廷では、女性は証人とはなり得なかったからです。もし弟子たちがイエスの復活をでっち上げたとするなら、最初の目撃者は男性にしたことでしょう。しかし、聖書は最初の目撃者が女性であったことを記録しています。なぜでしょうか。それが事実そのとおりであったからです。イエスの復活は事実です。
死後の命の確信を持った時、私たちの生き方はどのように変わると思いますか。復活のメッセージは、私たちに生きる方向性と活力とを与えてくれます。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。イエスが死んだことと、三日目に甦ったこととを信じます。どうかきょうも、生きておられるキリストとともに歩むことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

出エジプト記13~14、ヨハネの福音書8