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士師記20:1~17

1 そこで、ダンからベエル・シェバ、およびギルアデの地に至るイスラエル人はみな、出て来て、その会衆は、こぞってミツパの【主】のところに集まった。

2 イスラエルの全部族、民全体のかしらたち、四十万の剣を使う歩兵が神の民の集まりに出た。

3 ──ベニヤミン族は、イスラエル人がミツパに上って来たことを聞いた──イスラエル人は、「こんな悪い事がどうして起こったのか、話してください」と言った。

4 殺された女の夫であるレビ人は答えて言った。「私は、そばめといっしょに、ベニヤミンに属するギブアに行き、一夜を明かそうとしました。

5 すると、ギブアの者たちは私を襲い、夜中に私のいる家を取り囲み、私を殺そうと計りましたが、彼らは私のそばめに暴行を加えました。それで彼女は死にました。

6 そこで私は、そばめをつかみ、彼女を切り分け、それをイスラエルの相続地の全地に送りました。これは、彼らがイスラエルの中で、みだらな恥ずべきことを行ったからです。

7 さあ、あなたがたイスラエル人のすべてよ。今ここで、意見を述べて、相談してください。」

8 そこで、民はみな、こぞって立ち上がって言った。「私たちは、だれも自分の天幕に帰らない。だれも自分の家に戻らない。

9 今、私たちがギブアに対してしようとしていることはこうだ。くじを引いて、攻め上ろう。

10 私たちは、イスラエルの全部族について、百人につき十人、千人につき百人、一万人につき千人をとって、民のための糧食を持って行かせ、民がベニヤミンのギブアに行って、ベニヤミンがイスラエルでしたこのすべての恥ずべき行いに対して、報復させよう。」

11 こうして、イスラエル人はみな団結し、こぞってその町に集まって来た。

12 それから、イスラエルの諸部族は、ベニヤミンの諸族のすべてに人をやって言わせた。「あなたがたのうちに起こったあの悪い事は、何ということか。

13 今、ギブアにいるあのよこしまな者たちを渡せ。彼らを殺して、イスラエルから悪を除き去ろう。」ベニヤミン族は、自分たちの同族イスラエル人の言うことに聞き従おうとしなかった。

14 それどころか、ベニヤミン族は町々からギブアに集まり、イスラエル人との戦いに出て行こうとした。

15 その日、ベニヤミン族は、町々から二万六千人の剣を使う者を召集した。そのほかにギブアの住民のうちから七百人の精鋭を召集した。

16 この民全体のうちに、左ききの精鋭が七百人いた。彼らはみな、一本の毛をねらって石を投げて、失敗することがなかった。

17 イスラエル人は、ベニヤミンを除いて、剣を使う者四十万人を召集した。彼らはみな、戦士であった。

ミツパの集会

レビ人の説明

イスラエル人の中に、前代未聞の事件が起こりました。切り分けられた死体を受け取った全部族は、ミツパに集まり、問題解決のための話し合いを行ないます。この場合は、明らかに相手(ギブアの住民)が悪いという状況にありました。私たちも、相手よりも自分のほうに分があるという状況下で、問題解決を迫られる場合があります。そのような場合、あなたはどのように振る舞っていますか。イスラエル諸部族が取った行動から、教訓を学びましょう。
(1)イスラエルの全部族から40万人の兵士たちが集まりに出ました。これは、イスラエルのほぼ全軍です。(2)そばめを殺されたレビ人は、ギブアに滞在した夜に起こった出来事について説明しています。(3)しかし彼は、自分がそばめを家の外に放り出したことについてはいっさい触れていません。自分に都合の悪いことは伏せておきたいというのが人間の性質です。

イスラエル人の反応

イスラエル人たちは、団結して報復戦を行なうことを即座に決定します。(1)彼らは、早速ギブアに対して攻め上ろうとしました。(2)彼らは、ベニヤミン族に対して、ギブアにいるよこしまな者たちを渡すように要請します。ベニヤミン族が当然そうしてくれると思ったからです。(3)しかし事態は予想に反した展開を見せました。ベニヤミン族の者たちはギブアに集まり、イスラエル人と戦う準備を始めたのです。町々から2万6,000人が召集され、ギブアの町からも700人の精鋭が集められました。(4)ベニヤミン族の中には、石投げの名手が700人いました。(5)ここに至って、イスラエルの11部族40万人と、ベニヤミン族とがぶつかり合う構図が出来上がりました。
最悪の事態を避ける道はなかったのでしょうか。もしイスラエル人たちが時間をかけてベニヤミン族の者たちと話し合っていれば、別な展開があったかもしれません。非常に残念なことです。自分を義として性急にことを運ぶのは、あまりにも危険です。伝道者の書7:16にはこうあります。「あなたは正しすぎてはならない。知恵がありすぎてはならない。なぜあなたは自分を滅ぼそうとするのか」

きょうの祈り

聖なる神よ。あなただけが完全な義と聖をまとっておられます。どうか、謙遜に歩むことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ゼカリヤ13~14、テモテへの手紙 第二3