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士師記9:30~41

30 この町のつかさゼブルは、エベデの子ガアルの言ったことを聞いて、怒りを燃やし、

31 トルマにいるアビメレクのところに使者を送って言わせた。「今、エベデの子ガアルとその身内の者たちがシェケムに来ています。今、彼らは町を、あなたにそむかせようとしています。

32 今、あなたとあなたとともにいる民は、夜のうちに立って、野で待ち伏せなさい。

33 朝早く、太陽が上るころ、町に突入しなさい。すると、ガアルと、彼とともにいる民は、あなたに向かって出て来るでしょう。あなたは好機をつかんで、彼らを攻撃することができます。」

34 そこでアビメレクと、彼とともにいた民はみな、夜のうちに立って、四隊に分かれてシェケムに向かって待ち伏せた。

35 エベデの子ガアルが出て来て、町の門の入口に立ったとき、アビメレクと、彼とともにいた民は、待ち伏せしていた所から立ち上がった。

36 ガアルはその民を見て、ゼブルに言った。「あれ、山々の頂から民が降りて来る。」すると、ゼブルは彼に言った。「あなたは、山々の影が人のように見えるのです。」

37 ガアルはまた言った。「いや。人々がこの地の一番高い所から降りて来る。また一隊がメオヌニムの樫の木のほうから来る。」

38 すると、ゼブルは彼に言った。「『アビメレクとは何者か。われわれが彼に仕えなければならないとは』と言ったあなたの口は、いったいどこにあるのですか。あなたが見くびったのは、この民ではありませんか。さあ、今、出て行って、彼と戦いなさい。」

39 そこで、ガアルはシェケムの者たちの先頭に立って出て行き、アビメレクと戦った。

40 アビメレクが彼を追ったので、ガアルは彼の前から逃げた。そして多くの者が刺し殺されて倒れ、門の入口にまで及んだ。

41 アビメレクはアルマにとどまったが、ゼブルは、ガアルとその身内の者たちを追い払って、彼らをシェケムに住ませなかった。

アビメレクの反撃

町のつかさゼブル

日々の出来事に一喜一憂しなくてもすむ秘訣は、「神が歴史を支配している」という確信を持つことです。神は歴史の支配者であり、最終的にはご自身の計画を必ず成し遂げられるお方です。きょうの箇所でも、暴言を吐いたエベデの子ガアルと、シェケムの町の人々の上に神の裁きが下っています。彼らを罰するために神が用いた器は、アビメレクでした。興味深いことに、アビメレクが反撃した理由と、神がアビメレクを用いた理由とは同じではありません。(1)アビメレクは、自分に謀反むほんを起こしたガアルについたという理由で、シェケムの人々を攻撃します。(2)しかし神は、エルバアル(ギデオン)の69人の息子たちを殺した罪のゆえに、シェケムの住民を罰しているのです。
町のつかさゼブルはアビメレクに、夜のうちにシェケムの町に軍勢を進め、朝になると町に攻め下ればよいと助言します。そこでアビメレクは、自分の部隊を4隊に分け、シェケムに向かって待ち伏せをします。

逃げるガアル

翌朝早く、ガアルは町の守りを確かめるため、また敵の動向を確認するために、門の入り口に立ちました。彼もまた有能な指揮官であったことが分かります。ちょうどその時、アビメレクの軍勢は山から下りて町の門に向かって突進して来ました。アビメレクの軍勢が攻め下って来るのを見たガアルの顔は青ざめます。町のつかさゼブルはガアルをあざ笑い、あのような大口をたたいたのだから、今すぐ門から出てアビメレクと戦うべきではないかと、けしかけます。
その日の戦いは、アビメレクの勝利で終わりました。ガアルの兵士たちの多くが戦死し、ガアル自身もシェケムの町から追い払われました。しかし、門が再び閉ざされたため、アビメレクはシェケムの町の中に突入することはできませんでした。アビメレクは、シェケムの住民を皆殺しにする機会をうかがっていました。
21世紀に入ってから、人間的には解決不可能と思えるような大問題が次から次へと起こっています。考えれば考えるほど、気が滅入ってきます。しかし、神に不可能はないことを覚えましょう。神は必ず歴史の帳尻を合わせてくださるお方です。自分に関しては、常に「神の国とその義」を求めて進むようにしましょう。

きょうの祈り

天の父なる神さま。あなたは歴史の支配者です。どうかみこころが地上においてもなりますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エゼキエル書40~41、詩篇79 ~ 80