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ヨシュア記10:1〜6

1 さて、エルサレムの王アドニ・ツェデクは、ヨシュアがアイを攻め取って、それを聖絶し、先にエリコとその王にしたようにアイとその王にもしたこと、またギブオンの住民がイスラエルと和を講じて、彼らの中にいることを聞き、

2 大いに恐れた。それは、ギブオンが大きな町であって、王国の都の一つのようであり、またアイよりも大きくて、そこの人々はみな勇士たちであったからである。

3 それで、エルサレムの王アドニ・ツェデクは、ヘブロンの王ホハム、ヤルムテの王ピルアム、ラキシュの王ヤフィア、エグロンの王デビルに使いをやって言った。

4 「私のところに上って来て、私を助けてください。私たちはギブオンを打ちましょう。ギブオンがヨシュア、イスラエル人と和を講じたから。」

5 それで、エモリ人の五人の王たち、エルサレムの王、ヘブロンの王、ヤルムテの王、ラキシュの王、エグロンの王とその全陣営は、相集まり、上って行って、ギブオンに向かって陣を敷き、それを攻めて戦った。

6 ギブオンの人々は、ギルガルの陣営のヨシュアのところに使いをやって言った。「あなたのしもべどもからあなたの手を引かないで、早く、私たちのところに上って来て私たちを救い、助けてください。山地に住むエモリ人の王たちがみな集まって、私たちに向かっているからです。」

南部の5王連合

エルサレムの王

ギブオンがイスラエルと盟約を結んだことを知り、エルサレムの王アドニ・ツェデクが政治的に動きます。聖書の中で、エルサレムという名がフルネームで出てくるのは、この箇所が最初です(それまではシャレムと呼ばれていました)。アドニ・ツェデク(「わが主は義」の意)という名は、創世記14章に出てきた「メルキゼデク」(「わが王は義」の意)に似ています。「ツェデク」という名は、シャレムの町の王朝名です。
エルサレムの王は、以下の4王に同盟関係を確立することを提案します。(1)ヘブロンの王。ヘブロンは、エルサレムの南西30キロメートルにある町です。後に、エフネの子カレブがここに相続地を得ることになります。(2)ヤルムテの王。ヤルムテは、エルサレムの南西26キロメートルにある町です。(3)ラキシュの王。ラキシュは、エルサレムの南西45キロメートルにある町です。エジプトに向かうには、この町を通過することになります。(4)エグロンの王。エグロンは、ラキシュの南西にある町です。
かくして、南部の5王連合が出来上がりました。これまでは、彼らはイスラエルがヨルダン川の東側で行なったことを聞き、恐れるばかりでした。しかし、ギブオンがイスラエルと同盟を結んだということは、自分たちの領土内に敵が現われたことを意味しました。このまま放置するなら、危険が増大します。イスラエルがアイとの戦いの緒戦に敗北したことは、イスラエルも無敵ではないとの希望を彼らに与えました。

ギブオンの人々

ギブオンの人々は、早速ギルガルの陣営にいたヨシュアに援軍の派遣を要請しています。彼らは、イスラエルと結んだ盟約をもとに、助けを求めたのです。
ギブオンの人々の状態は、私たちクリスチャンの姿に似ています。この世との関係を断ち切り、イスラエルの神に信頼を置いたとたんに、この世からの迫害、攻撃が始まります。神の友はこの世の敵と見なされます。クリスチャンになると、今まで親しくしていた友が去って行く場合もあります。しかし、そのことで驚いたり、失望したりしてはなりません。むしろ、その試練が私たちをキリストにより近づける機会となるように、祈るべきです。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。どうか私を、この世を支配する悪しき者からお守りください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

イザヤ書18~19、箴言26