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ローマ人への手紙10:9 〜 10

9 なぜなら、もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせてくださったと信じるなら、あなたは救われるからです。

10 人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです。

義認(2)

余分な付加物

私たち人間は、「信仰義認」を唱えながらも、救いの条件として余分なものを付け加えてしまうことがあります。自分の側からも何か貢献しないと、不安になるのです。代表的な5つの付加物がありますが、きょうは最初の3つを取り上げ、次回残りの2つを取り上げます。

最初の3つ

(1)公の場での告白。「なぜなら、もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせてくださったと信じるなら、あなたは救われるからです。人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです」(ロマ10:9〜10)。 この聖句を根拠として、公の場での告白を救いの条件とする教えがあります。しかし、それは、わざによる救いを教えていることになります。 この文章は、キアズム(交差対句法)です。この聖句が教えているのは、告白と信じることとは、同時に起こるということです。そして、その告白は、神に対する無言の言葉であるという場合もあり得ます。(2)罪の告白。「もし、私たちが自分の罪を言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、すべての悪から私たちをきよめてくださいます」(1ヨハ1:9)。 この聖句を根拠として、罪の告白を救いの条件とする教えがあります。しかし、この聖句は、救いの方法を教えたものではありません。 ヨハネの手紙は、信者に向けて書かれたものです。この聖句の内容は、信者の罪の処理に関する教えです。 罪の告白を救いの条件とする教えには、種々の問題点があります。自分が犯した罪をすべて覚えている人などいません。また、すべての罪を告白することが救いの条件であるなら、救いは不可能となります。(3)洗礼。「そこでペテロは彼らに答えた。『悔い改めなさい。そして、それぞれ罪を赦していただくために、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けるでしょう』」(使2:38)。 この聖句を根拠として、洗礼を救いの条件とする教えがあります。これもまた問題です。 ここには、訳語の問題があります。「エイス」という前置詞は、「○○のゆえに」「○○だから」とも訳せます。この聖句の正しい訳は、「罪が赦されたのだから、バプテスマを受けなさい」というものです。 もし洗礼が救いの条件なら、それは業による救いとなります。救いは神から与えられる一方的な恵みです。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。救いの条件に、人間の業を加えてしまう愚かさをお赦し下さい。ただあなただけを信じます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

列王記第一1~2、使徒の働き13

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