7 こういうわけですから、キリストが神の栄光のために、私たちを受け入れてくださったように、あなたがたも互いに受け入れなさい。
8 私は言います。キリストは、神の真理を現すために、割礼のある者のしもべとなられました。それは父祖たちに与えられた約束を保証するためであり、
9 また異邦人も、あわれみのゆえに、神をあがめるようになるためです。こう書かれているとおりです。「それゆえ、私は異邦人の中で、あなたをほめたたえ、あなたの御名をほめ歌おう。」
10 また、こうも言われています。「異邦人よ。主の民とともに喜べ。」
11 さらにまた、「すべての異邦人よ。主をほめよ。もろもろの国民よ。主をたたえよ。」
12 さらにまた、イザヤがこう言っています。「エッサイの根が起こる。異邦人を治めるために立ち上がる方である。異邦人はこの方に望みをかける。」
この箇所の3回目の学びです。ここでは、一致は神の栄光につながるということを学んでいます。ローマ教会には、ユダヤ人信者と異邦人信者が共存していました。そして、両者の間には相当な緊張感がありました。そういう背景を知った上で、この箇所を見る必要があります。パウロは、異邦人を救う計画が最初からあったことを示すために、旧約聖書から4つの聖句を引用しています。きょうは3と4の引用を取り上げます。
「すべての異邦人よ。主をほめよ。もろもろの国民よ。主をたたえよ」(11節)。これは、詩篇117:1からの引用です。117篇は短い詩篇で、たった2節しかありません。詩篇117:1は、「すべての国々よ。【主】をほめたたえよ。すべての民よ。主をほめ歌え」となっています。異邦人が礼拝に招かれています。つまり、異邦人の救いが予定されていたということです。
「エッサイの根が起こる。異邦人を治めるために立ち上がる方である。異邦人はこの方に望みをかける」(12節)。これは、イザヤ11:10からの引用です。(1)イザヤ11章は、有名なメシア預言の箇所です。11:1にはこうあります。「エッサイの根株から新芽が生え、その根から若枝が出て実を結ぶ」。「エッサイの根株から生える新芽」とは、イエス・キリストのことです。(2)エッサイは、ダビデの父です。つまり、イスラエルのメシアはダビデの子孫から出るということが預言されているのです。(3)イザヤ11:10は、こうなっています。「その日、エッサイの根は、国々の民の旗として立ち、国々は彼を求め、彼のいこう所は栄光に輝く」。「国々は彼を求め」とは、異邦人もまたユダヤ人のメシアに望みをかけるようになるという預言です。
以上で、旧約聖書からの4つの引用をすべて見たことになります。最後に、このことを確認しておきましょう。パウロは旧約聖書の3区分すべて(律法、預言、諸書)から引用しています。これは、ローマ教会内のユダヤ人信者を意識してのことでしょう。異邦人の救いは、旧約時代から預言されていたことです。神は、異邦人にも憐みを示されました。それゆえ、ユダヤ人信者は異邦人を受け入れるようにというのです。現代的課題としては、教会史の中で、異邦人信者がユダヤ人信者を受け入れてきたかどうか、という問題があります。ユダヤ人と異邦人がともに救われ、神をたたえるのは、神の栄光につながるということを銘記しましょう。
きょうの祈り
イスラエルの神よ。異邦人信者たちが、ユダヤ人信者を敬い、愛することができますように、守り導いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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