17 だれに対してでも、悪に悪を報いることをせず、すべての人が良いと思うことを図りなさい。
18 あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい。
19 愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。「復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる。」
20 もしあなたの敵が飢えたなら、彼に食べさせなさい。渇いたなら、飲ませなさい。そうすることによって、あなたは彼の頭に燃える炭火を積むことになるのです。
21 悪に負けてはいけません。かえって、善をもって悪に打ち勝ちなさい。
「愛の勧め」についての学びが続きます。きょうの箇所(17〜21節)でも、6つの勧めが記されています(6番目はまとめです)。これまでは、信者同志の人間関係についての教えでしたが、きょうの箇所では、教会外の人たちも視野に入ってきます。ただし、聖書が教える優先順位は、① まず同信の兄弟姉妹たちに、② 次に教会外の人たちに、というものです。第1の勧めは「悪をもって悪に報いない」、第2の勧めは「すべての人が良いと思うことを図る」でした。今回は、第3の勧めを見てみましょう。
「あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい」(18節)とあります。口語訳では、「あなたがたは、できる限りすべての人と平和に過ごしなさい」と訳されています。(1)このことを実行するためには、キリストの弟子としての自己認識が必要です。私たちの主であり救い主であるイエスは、こう教えてくださいました。「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから」(マタ5:9)。さらに、ヘブル12:14には、「すべての人との平和を追い求め、また、聖められることを追い求めなさい。聖くなければ、だれも主を見ることができません」とあります。(2)「すべての人との平和」とは、信者だけでなく、未信者との平和も含まれます。私たちは、教会内の人とも、教会外の人とも、平和な関係を保つように努力することを命じられています。
前回、「すべての人が良いと思うことを図りなさい」(17節b)という命令について学びました。この勧めは、初期の信者たちの共通認識となっていました。彼らは、キリストの福音を伝達するための妨げにならないように、細心の注意を払っていました。しかし、現実的には「すべての人が良いと思うこと」を実行するのは不可能です。私たちに与えられている責務は、「福音が示唆する生き方を実践する」ということです。「すべての人との平和」も、同じような意味に解釈する必要があります。人間関係には相手があります。相手との平和な関係が壊れることは、日常的に見受けられることです。その場合でも、自分のほうがその関係を破壊する側に立たないということが重要です。キリストの弟子は、「平和をつくる者」です。キリストにあって父なる神との平和を得たように、キリストにあって隣人との平和を追求する者にならせていただきましょう。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。どうか私を、「平和をつくる者」にしてください。私から人間関係を破壊するようなことがありませんように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
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