第3の動詞「召す」

ローマ8：28を通して、神の摂理の御手について学びました。きょうはその続きの箇所です。パウロは、5つの動詞を真珠のネックレスのように繋いで、神の摂理がどのようにして働くのかを説明しています。今回は、第3 の動詞「召す」と第4 の動詞「義と認める」を取り上げます。
「神はあらかじめ定めた人々をさらに召し、召した人々をさらに義と認め、義と認めた人々にはさらに栄光をお与えになりました」（30節）とあります。（1）第3の動詞「召す」は、「カレオウ」という動詞です。クリスチャンは、神によって召された人たちです。義認の前の神の準備は、① 神は私たちを選ばれた、② 私たちを知っておられた、③ そして、救われるように私たちを召された、ということです。（2）選びに関する聖句は、数えきれないくらいあります。① ユダヤ人に関しては、「神の賜物たまものと召命しょうめいとは変わることがありません」（ロマ11：29）があります。② 1コリント1：9には、「神は真実であり、その方のお召しによって、あなたがたは神の御子、私たちの主イエス・キリストとの交わりに入れられました」とあります。③ 1テサロニケ2：12には、「ご自身の御国と栄光とに召してくださる神にふさわしく歩むように勧めをし、慰めを与え、おごそかに命じました」とあります。

第4の動詞「義と認める」

第4の動詞「義と認める（義認）」は、「ディカイオウ」という動詞です。これは「義認」のことです。すでに学んだように、私たちは律法に従うことによってではなく、信仰により、恵みによって義とされます。義とされるとは、神との関係が正されること、無罪宣言を受けること、神の怒りから救われることです。その先に、聖化と栄化があります。
ここまでの学びの内容を要約してみましょう。神の摂理は、次のように前進します。① あらかじめ知っている（前もって知っている）、② あらかじめ定める、③ 召す、④ 義と認める（義認）、⑤ 栄光を与える。第5の動詞「栄光を与える」（栄化）については、次回学びます。私たちが受けている救いは、神の完璧な計画と守りの中で私たちに啓示けいじされたものです。その救いの素晴らしさのゆえに、神をたたえましょう。