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ローマ人への手紙8:29 〜 30

29 なぜなら、神は、あらかじめ知っておられる人々を、御子のかたちと同じ姿にあらかじめ定められたからです。それは、御子が多くの兄弟たちの中で長子となられるためです。

30 神はあらかじめ定めた人々をさらに召し、召した人々をさらに義と認め、義と認めた人々にはさらに栄光をお与えになりました。

摂理を可能にする5つの動詞(2)

第2の動詞「あらかじめ定める」

ローマ8:28を通して、神の摂理の御手について学びました。きょうはその続きの箇所です。パウロは、5つの動詞を真珠のネックレスのように繋いで、神の摂理がどのようにして働くのかを説明しています。今回は、第2の動詞「あらかじめ定める」を取り上げます。
「なぜなら、神は、あらかじめ知っておられる人々を、御子のかたちと同じ姿にあらかじめ定められたからです。それは、御子が多くの兄弟たちの中で長子となられるためです」29節)。(1)第2の動詞「あらかじめ定める」は、「プロ・オリゾウ」という動詞です。分解すると、「プロ(前もって)」と、「オリゾウ(境界線を引く)」に分かれます。つまり、この動詞の意味は、「私たちが救われるように、前もって境界線を定めた」ということです。(2)神はご自分で計画を立てられたので、あらかじめ私たちのことを知っておられたのです。

事前の選びの目的

では、事前の選びの目的は何でしょうか。「御子のかたちと同じ姿にあらかじめ定められたからです」とあります。(1)事前の選びの目的は、私たちが御子イエスに似た者になることです。これが救いの完成です。2コリント3:18には次のようにあります。「私たちはみな、顔のおおいを取りのけられて、鏡のように主の栄光を反映させながら、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられて行きます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです」。(2)さらに、「御子が多くの兄弟たちの中で長子となられるためです」とあります。私たちは、キリストの兄弟となります。神の家族はその性質が似ています。そして、神の家族の一員となる者が多くいます。(3)「御子が…長子となられるためです」とは、キリストの優位性を示しています。それは、時間的優位性であり、位置的優位性でもあります。コロサイ1:15には、「御子は、見えない神のかたちであり、造られたすべてのものより先に生まれた方です」とあります。また、18節には、「また、御子はそのからだである教会のかしらです。御子は初めであり、死者の中から最初に生まれた方です。こうして、ご自身がすべてのことにおいて、第一のものとなられたのです」とあります。
私たちがクリスチャンになった最終目的は、長子であるキリストに似た者となり、神の家族に加えられることです。神の計画を自分のゴールとする人は幸いです。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。私が救われた目的は、御子イエスの姿に似た者となり、神の家族に加えられることです。将来の見通しが与えられていることを感謝します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

創世記 31~32、マルコの福音書 11