32 あなたは、彼らや、彼らの神々と契約を結んではならない。
33 彼らは、あなたの国に住んではならない。彼らがあなたに、わたしに対する罪を犯させることのないためである。それがあなたにとってわなとなるので、あなたが彼らの神々に仕えるかもしれないからである。」
イスラエルの民は、重大な使命を帯びてカナンの地に向かおうとしている。【主】はその彼らと契約を結び(シナイ契約)、彼らにモーセの律法をお与えになった。そこには、神の民として、いかに生きるべきかという指針と、祝福を受けるための条件(命令)が書かれていた。
「あなたは、彼らや、彼らの神々と契約を結んではならない」。ここには2 種類の契約が記されている。(1)カナン人との契約。偶像礼拝者であるカナン人との契約は禁止された。この契約は、平和契約、同盟契約などである。つまりカナン人を、契約を結ぶ相手ではなく、敵と考えよということである。この契約には、結婚も含まれる。ヨシュア9 章には、ギブオン人の策略の話が出て来る。彼らは、遠方から来たかのように見せかけて、イスラエルの民と同盟契約を結んだ。ギブオン人がこのような策略を使った理由は、イスラエルの民がカナン人と契約を結ばないことを知っていたからであろう。(2)神々(偶像)との契約。この契約も禁止された。つまり、偶像を礼拝することも、偶像に向かって請願することも禁止された。請願とは、「○○してくだされば、○○します」という誓約をして、何かを願うことである。
「彼らは、あなたの国に住んではならない。彼らがあなたに、わたしに対する罪を犯させることのないためである。それがあなたにとってわなとなるので、あなたが彼らの神々に仕えるかもしれないからである」。(1)カナン人がその地に住んで良いのは、イスラエルの民にとって助けとなる場合だけである。(2)カナン人を排除する理由は、イスラエルの民に悪影響が及ばないようにするためである。神は、イスラエルの民の肉的な性質や弱点をよくご存じで、事前に警告を発しておられるのである。
神の器として成長するためには、2 つの段階を踏む必要がある。(1)世からの分離。「ですから、だれでも自分自身をきよめて、これらのこと(不義)を離れるなら、その人は尊いことに使われる器となります。すなわち、聖められたもの、主人にとって有益なもの、あらゆる良いわざに間に合うものとなるのです」(2テモ2:21)。(2)世への派遣。「あなたがたは、地の塩です。もし塩が塩けをなくしたら、何によって塩けをつけるのでしょう。・・・」(マタ5:13)。分離と派遣を意識しながら、クリスチャン生活を歩もうではないか。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。どうか私に、分離と派遣のバランスを教えてください。私の霊性に悪影響を与える要因をすべて取り去ってください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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イザヤ書14~15、ローマ人への手紙6
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