14 年に三度、わたしのために祭りを行わなければならない。
15 種を入れないパンの祭りを守らなければならない。わたしが命じたとおり、アビブの月の定められた時に、七日間、種を入れないパンを食べなければならない。それは、その月にあなたがエジプトから出たからである。だれも、何も持たずにわたしの前に出てはならない。
16 また、あなたが畑に種を蒔いて得た勤労の初穂の刈り入れの祭りと、年の終わりにはあなたの勤労の実を畑から取り入れる収穫祭を行わなければならない。
17 年に三度、男子はみな、あなたの主、【主】の前に出なければならない。
その他の規定(分類できないもの)の9 回目の学びである。この箇所のテーマは、「巡礼祭」である。「年に三度、わたしのために祭りを行わなければならない」。(1)「【主】の前」(17 節)とは、幕屋か神殿がある場所に行くということである。その場所は、最初はシロであったが、後にエルサレムになる。幕屋(神殿)にはシャカイナグローリーが宿っていた。(2)巡礼祭の目的は、民族の歴史を回顧して神の恵みを思い出すと同時に、今も働く神の恵みに感謝することにある。(3)巡礼祭には、契約の民としての自己認識と一致を促すという目的もあった。モーセの律法では、各地に礼拝の場所を造ることは許可されていない。巡礼祭の規定を守るのは、バビロン捕囚以降、非常に困難なものとなる。
(1)種を入れないパンの祭り。「種を入れないパンの祭りを守らなければならない。わたしが命じたとおり、アビブの月の定められた時に、七日間、種を入れないパンを食べなければならない。それは、その月にあなたがエジプトから出たからである。だれも、何も持たずにわたしの前に出てはならない」。①この祭りは、春の祭りである。②「種を入れないパンの祭り」の中には、過越の祭り(1 日だけの祭り)も含まれる(1 日+ 7 日で合計8 日の祭りである)。(2)初穂の刈り入れの祭り。「また、あなたが畑に種を蒔いて得た勤労の初穂の刈り入れの祭りと、…」。①この祭りは、春の終わりから初夏にかけてやって来る祭りである。②民数記28:26 では、「初穂の日、すなわち七週の祭り」と呼ばれている。③申命記16:10 では「七週の祭り」となっている。④使徒2:1 では、「五旬節」(ギリシア語でペンテコステ)と呼ばれている。(3)収穫祭。「年の終わりにはあなたの勤労の実を畑から取り入れる収穫祭を行わなければならない。年に三度、男子はみな、あなたの主、【主】の前に出なければならない」。①この祭りは、秋の祭りである。②レビ記23:34 では、「仮庵の祭り」と呼ばれている。
年に3 度やって来る巡礼祭は、新約時代の信者にとって預言的価値を持っている。①種なしパンの祭りはメシアの死と復活を、②五旬節は聖霊降臨を、③仮庵の祭りは千年王国(メシア的王国)を予表している。私たちがモーセの律法について学ぶ理由の一つは、そこにキリストが隠されているからである。①と②はすでに成就した。今は、③の成就を待ち望みつつ、神にお仕えする時代である。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。モーセの律法の中に隠されたキリストの姿を読み取ることができますように、私を助けてください。あなたのお約束は、必ず成就します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
イザヤ書4~5、ローマ人への手紙3
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