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出エジプト記7:14 〜 18

14 【主】はモーセに仰せられた。「パロの心は強情で、民を行かせることを拒んでいる。

15 あなたは朝、パロのところへ行け。見よ。彼は水のところに出て来る。あなたはナイルの岸に立って彼を迎えよ。そして、蛇に変わったあの杖を手に取って、

16 彼に言わなければならない。ヘブル人の神、【主】が私をあなたに遣わして仰せられます。『わたしの民を行かせ、彼らに、荒野でわたしに仕えさせよ。』ああ、しかし、あなたは今までお聞きになりませんでした。

17 【主】はこう仰せられます。『あなたは、次のことによって、わたしが【主】であることを知るようになる。』ご覧ください。私は手に持っている杖でナイルの水を打ちます。水は血に変わり、

18 ナイルの魚は死に、ナイルは臭くなり、エジプト人はナイルの水をもう飲むことを忌みきらうようになります。」

エジプトに下る10 の災い

10 の災いの目的

この個所から、10 の災いの記述が始まる。その最初が、「ナイルの水が血に変わる災い」である。具体的な内容に入る前に、10 の災いの目的について考えてみよう。(1)それは、エジプトで奴隷になっているイスラエルの民を解放し、彼らを自由の民、【主】を礼拝する民とするためである。(2)また、エジプトを裁くためである。エジプト人たちは、長年にわたって反ユダヤ主義政策を採用して来た。(3)さらに、イスラエル人とエジプト人に、偶像礼拝のおろかさを教えるためである。以上の目的をもって、神はエジプトの上に10 の災いをもたらされる。10 の災いに関する記述の中には、素晴らしい形式美(7 つの特徴)が見られる。

7 つの特徴

(1)3 × 3 + 1 = 10 という数式に注目しよう。10 の災いは、3 つで1 セットになっており、それが3 回繰り返されている。最後の「+ 1」は、フィナーレである。(2)各セットの中の最初の2 つの災いについては、事前にパロに警告が与えられる。各セットの3 番目の災いは、警告なしにエジプトの上に下る。(3)モーセの立ち位置に関しては、各セットの中の1 番目は、モーセが朝パロの前に立っている。各セットの中の2 番目は、モーセがパロの前に立つが、時間は不明である。各セットの中の3 番目は、モーセはパロの前に立たない。(4)呪法師の反撃については、最初の2 つの災いに対して呪法師の反撃があるが、それ以降はない。悪魔はその限界を露呈ろていするのである。(5)災いの範囲に関しては、最初の3 つは、エジプト全土に下る災いである。後半の6 つは、エジプト人のみに下り、イスラエル人には下らない。【主】は、エジプト人とイスラエル人を区別される。(6)動作の主体を見てみよう。最初の3 つは、アロンの手が動いて起こる災いである。次の3 つは、神の手が動き、最後の3 つは、モーセの手が動く。(7)災いの程度については、最初の3 つはわずらわしいもの、次の3 つは苦痛をもたらすもの、最後の3 つは悲痛をもたらすものである。
エジプトとイスラエル人を区別された【主】は、私たちをもこの世から区別してくださる。私たちが【主】の守りの御手の中にあることを覚え、【主】に感謝しようではないか。また、大胆に【主】が示される道を歩もうではないか。【主】のお許しがなければ、私たちに災いが降りかかることはない。もし降りかかったとしても、それは必ず益に変えられる。

きょうの祈り

天の父なる神さま。あなたはご自分の民をよくご存じです。私を悪魔の攻撃から、この世の誘惑から守ってくださり、感謝します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

民数記4~6、マタイの福音書5