18 そこで、エジプトの王はその助産婦たちを呼び寄せて言った。「なぜこのようなことをして、男の子を生かしておいたのか。」
19 助産婦たちはパロに答えた。「ヘブル人の女はエジプト人の女と違って活力があるので、助産婦が行く前に産んでしまうのです。」
20 神はこの助産婦たちによくしてくださった。それで、イスラエルの民はふえ、非常に強くなった。
21 助産婦たちは神を恐れたので、神は彼女たちの家を栄えさせた。
22 また、パロは自分のすべての民に命じて言った。「生まれた男の子はみな、ナイルに投げ込まなければならない。女の子はみな、生かしておかなければならない。」
ヘブル人の男の子たちが死なないのを見て、王は2 人の助産婦に「なぜ男の子を生かしておいたのか」と詰問した。彼女たちは、こう答えた。「ヘブル人の女はエジプト人の女と違って活力があるので、助産婦が行く前に産んでしまうのです」。(1)もちろん、厳密に言えばこれは嘘である。彼女たちは、本当の理由を隠している。では、彼女たちの行為は罪なのだろうか。そうではない。神は、私たちが情報を正確に伝えるかどうかよりも、神に対して従順であるかどうかを問題にされる。(2)ヨシュア記2 章には、エリコの町の遊女ラハブが、イスラエル人のスパイをかくまったという記事が出て来る。彼女は、イスラエル人のスパイを助けるために嘘をついている。新約聖書は、その行為は信仰によるものであったと解説している(嘘に関しては触れていない)。「信仰によって、遊女ラハブは、偵察に来た人たちを穏やかに受け入れたので、不従順な人たちといっしょに滅びることを免れました」(ヘブ11:31)。(3)神は、助産婦たちの信仰を大いに祝福された。その結果、イスラエルの民は増え、非常に強くなった。また、彼女たちにも子どもが生まれ、その家は栄えた。
助産婦を使う方法がうまくいかなかったので、次にパロは、すべての民を動員するという方策を考えた。「生まれた男の子はみな、ナイルに投げ込まなければならない。女の子はみな、生かしておかなければならない」。これで、反ユダヤ主義政策が、公の政策として採用されたことになる。状況は、最悪の局面を迎えた。エジプトは、反ユダヤ主義政策を公に採用した最初の国となった。状況は、以前よりも悪化したように見えるが、そうではない。神は、より大きな祝福を与えるために、この状況を許されたのである。
イスラエルの民は、エジプトで奴隷として死ぬために造られたのではない。自由の民として神に仕えるために、彼らがエジプトを脱出する日が刻々と近づいて来た。反ユダヤ主義は、恐れが原因となって起こる。そしてその背後では、神の計画を妨害し、神を否定する力が働いている。
私たちの今の生き方は、神の祝福を受けるものとなっているだろうか。もしそうでないなら、私たちもまた「束縛状態」にあり、「解放」を必要としている。私たちに与えられている「キリストにある自由」について、黙想してみよう。
きょうの祈り
天の父なる神さま。あなたは私のすべてをご存じです。どうか私をあらゆる束縛から解放してください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
創世記 47~48、マルコの福音書 16
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