2 さて、獄中でキリストのみわざについて聞いたヨハネは、その弟子たちに託して、
3 イエスにこう言い送った。「おいでになるはずの方は、あなたですか。それとも、私たちは別の方を待つべきでしょうか。」
4 イエスは答えて、彼らに言われた。「あなたがたは行って、自分たちの聞いたり見たりしていることをヨハネに報告しなさい。
5 目の見えない者が見、足のなえた者が歩き、ツァラアトに冒された者がきよめられ、耳の聞こえない者が聞き、死人が生き返り、貧しい者たちに福音が宣べ伝えられている。
6 だれでもわたしにつまずかない者は幸いです。」
バプテスマのヨハネは長い間獄中にあったが、彼の影響力は依然として衰えていなかった。この時点でも、彼には多くの弟子たちがいた。その弟子たちが、獄中のヨハネにイエスに関する情報をもたらした。その内容は、以下のようなものであろう。「イエスをメシアとして信じる者は少ない。特に、ユダヤ人の指導者たちはイエスがメシアであることを否定している」
(1)この報告は、ヨハネを不安に陥れたようである。ヨハネほどの信仰者でも、試練が長く続くと、不信仰に襲われることがある。(2)彼の確信が揺らいだ原因は、メシア来臨のプログラムを十分に理解していなかったからである(この点に関しては、12 使徒たちも同じであった)。メシア来臨のプログラムとは、「メシア来臨には、初臨と再臨の2 つがある」ということである。ヨハネの理解によれば、メシアが来られたなら、直ちにメシア的王国(千年王国)が出現するはずであった。しかし、メシア的王国が成就する気配は一向にない。それどころか、自分は獄中に囚われたままになっている。何かがおかしい。ヨハネはそう考えたはずである。(3)そこで彼は自分の弟子たちを派遣し、イエスに質問をした。「自分はあなたこそメシアであると確信して、そのように多くの人たちに教えてきましたが、それは間違いだったのでしょうか。だれか別の人を待つべきなのでしょうか」と。
イエスはヨハネの弟子たちに、「あなたがたは行って、自分たちの聞いたり見たりしていることをヨハネに報告しなさい」と答えた。「聞いたり見たりしていること」とは、「目の見えない者が見、足のなえた者が歩き、ツァラアトに冒された者がきよめられ、耳の聞こえない者が聞き、死人が生き返り、貧しい者たちに福音が宣べ伝えられている」という事実である。(1)この時点では、イエスの数々の奇跡は、イエスのメシア性を証明するための「しるし」として行われていた。(2)それらの奇跡は、イザヤ35:5 ~6、61:1 などのメシア預言が、イエスにあって成就したことを証明している。イエスは、旧約聖書のメシア預言を踏まえて、ご自身がメシアであると主張されたのである。(3)最後にイエスは、「だれでも、わたしにつまずかない者は幸いです」とお語りになった。
福音書は、イエスがメシアであることの証拠である。弟子たちが命がけで伝えてくれた福音を素直に信じる人は、幸いである。
きょうの祈り
天の父よ。どうか私の人生に、あなたのみこころがなりますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
アモス書5~6、テサロニケ人への手紙 第一3
ハーベスト・タイムによる無料の聖書講解動画(音声)サイト。
最新のメッセージ
毎朝6時にきょうの【クレイ】が
あなたのLINEに届きます!
» 登録はこちら