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創世記26:23 ~ 33

23 彼はそこからベエル・シェバに上った。

24 【 主】はその夜、彼に現れて仰せられた。「わたしはあなたの父アブラハムの神である。恐れてはならない。わたしがあなたとともにいる。わたしはあなたを祝福し、あなたの子孫を増し加えよう。わたしのしもべアブラハムのゆえに。」

25 イサクはそこに祭壇さいだんきずき、【主】の御名によって祈った。彼はそこに天幕を張り、イサクのしもべらは、そこに井戸を掘った。

26 そのころ、アビメレクは友人のアフザテとその将軍ピコルと、ゲラルからイサクのところにやって来た。

27 イサクは彼らに言った。「なぜ、あなたがたは私のところに来たのですか。あなたがたは私を憎んで、あなたがたのところから私を追い出したのに。」

28 それで彼らは言った。「私たちは、【主】があなたとともにおられることを、はっきり見たのです。それで私たちは申し出をします。どうか、私たちの間で、すなわち、私たちとあなたとの間で誓いを立ててください。あなたと契約を結びたいのです。

29 それは、私たちがあなたに手出しをせず、ただ、あなたに良いことだけをして、平和のうちにあなたを送り出したように、あなたも私たちに害を加えないということです。あなたは今、【主】に祝福されています。」

30 そこでイサクは彼らのために宴会えんかいもよおし、彼らは飲んだり、食べたりした。

31 翌朝早く、彼らは互いに契約を結んだ。イサクは彼らを送り出し、彼らは平和のうちに彼のところから去って行った。

32 ちょうどその日、イサクのしもべたちが帰って来て、彼らが掘り当てた井戸のことについて彼に告げて言った。「私どもは水を見つけました。」

33 そこで彼は、その井戸をシブアと呼んだ。それゆえ、その町の名は、今日に至るまで、ベエル・シェバという。

イサクに下る神の祝福

ベエル・シェバへの帰還

イサクは、以前住んでいた地ベエル・シェバに戻った。(1)その夜、【主】の顕現があり、アブラハム契約の再確認がなされた。イサクが契約の継承者であることが、再度保障されたのである。(2)【主】の顕現に応答して、イサクはその地に祭壇を築いた。「【主】の御名によって祈った」とは、おおやけの礼拝をしたという意味である。(3)「彼はそこに天幕を張り、イサクのしもべらは、そこに井戸を掘った」。つまり、相当期間、その地に寄留したということである。約束の地に留まっている限り、どこに行こうとも、【主】はイサクとともにおられた。つまり、アブラハム契約の祝福を体験するためには、約束の地に留まる必要があったということだ。

アビメレクとの契約

「そのころ、アビメレクは友人のアフザテとその将軍ピコルと、ゲラルからイサクのところにやって来た」。(1)3 人で来たことは、彼らがイサクを恐れていたことを示している。イサクは、自分を追い出しておいて、なぜ今になって訪ねて来たのかと問うた。(2)彼らは、イサクが【主】に祝福されているのを見て、イサクを恐れた。彼らが求めていたのは、不可侵ふかしん条約の締結ていけつである。(3)契約の食事があり、翌朝、誓約せいやくが交わされた。「次の朝早く、たがいに誓いを交わした後、イサクは彼らを送り出し、彼らは安らかに去って行った」(新共同訳)。彼らは、平和のうちに去って行った。イサクは、敵から恐れられ、尊敬されるほどの偉大な人物に成長したのである。(4)契約を結んだその日、イサクのしもべたちが、新しい井戸を掘り当てたという知らせをもたらした。これによって、神がこの契約を喜んでおられることが分かる。(5)ベエル・シェバという名の由来について、2 つの説明がなされている。創世記21 章では、「7 頭のめすの子羊」にちなんでベエル・シェバ(7 つの井戸)という名になっている。つまり、数字の「7」に強調点がある。(6)創世記26 章では、「誓い」にちなんでベエル・シェバ(誓いの井戸)という名になっている。つまり、「誓い(契約)」に強調点がある。
詩篇23:5 に、「私の敵の前で、あなたは私のために食事をととのえ、私の頭に油をそそいでくださいます。私のさかずきは、あふれています」とある。これは、神が敵との和解をもたらしてくださる様子を歌ったものである。イサクの人生は、まさにそのようなものであった。イサクの信仰と平和主義から教訓を学ぼう。

きょうの祈り

アブラハム、イサク、ヤコブの神よ。あなたに信頼する者は、決して失望させられることがありません。このことを信じます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

申命記11~12、マタイの福音書20